第百十三話 夢を見る
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デジタルワールドでは選ばれし子供とデジモンカイザーとして、本宮大輔と一乗寺賢個人として会うのは実に久しぶりだった。
大輔「賢、会えて嬉しいぜ」
賢「フッ、僕もこの日を楽しみにしていたよ」
どちらも本宮大輔として、今の一乗寺賢としての表情で笑い合う。
大輔「一つ言っとく。手抜きは許さねえからな」
賢「勿論さ、全力で行かせて貰うとも。君に半端なやり方は通用しないだろうしね」
大輔「当然だ。こっちも遠慮なく全力で行くぜ」
キックオフ。
ホイッスルが鳴ったと同時に大輔と賢は走り出していた。
【え?】
大輔のチームと賢のチーム、そして観客の誰も反応出来なかった。
それ程までに二人が速かった。
大輔「やるな賢!!」
賢「そちらこそ!!」
どちらも一歩も譲らない攻防。
そして賢からボールを奪うと一気にゴールに向かう。
賢「やらせないよ」
一気に大輔を追い付き、今度は大輔がボールを奪われた。
大輔「しまった…」
方向転換をする前に得点を奪われてしまった
大輔「へへ、流石だ。どうやら長距離でのスピードはお前の方が上のようだ。」
賢「…そのようだね」
大輔「けどよ…」
試合再開と同時に大輔は賢より早く動いた。
賢「!?」
大輔「瞬間的な速さは俺の方が上だぜ!!」
賢「チッ!!」
舌打ちすると同時に賢は大輔を追いかけ、何とか追いつくと再び攻防が始まる。
太一「……レベルが違いすぎる……あいつら、一体どんな練習をしてきたんだ?どっちも小学生のレベルじゃないぜ?」
テクニックは賢が上だが、大輔は過去の戦いで身につけた戦闘センスでテクニックの差を補う。
しばらく凄まじい攻防が続くが、暗黒の種の力で得たスタミナは大輔の特訓の成果を上回る。
大輔「っ、しまった…」
疲労で足がもつれた。
それを賢は見逃さずロングシュートを放った。
大輔と賢の攻防を見て呆然としていたキーパーは反応出来ず、ボールはゴールに。
それと同時に、試合終了のホイッスルが鳴った。
「2対1で、田町少年FCの勝ち!!」
大輔「ちっくしょう…」
賢「ふう…」
疲労のためか、二人ともかなりの汗を流しながら座り込んだ。
大輔「(やっぱ負けたか。まあ、前回よりはマシな結果なだけいいか)」
賢「(やっぱり彼は僕と同じだ。凡人の中に埋もれていい存在じゃない。この僕とここまでやれるなんて…)」
大輔「負けたよ。でも全力は尽くした。悔いはねえ…楽しかったぜ賢」
賢「僕も楽しかったよ。こんなに本気を出したのは本当に久しぶりだった。」
握手を交わす二人。
前回は賢にとってただのお遊びに過ぎなか
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