第4章
停止教室のヴァンパイア
第85話 夏です!水着です!ピンチです!
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「……うっわ、スッゲェな…」
イッセーは目の前の光景を見て、そう漏らす。
俺達は現在、学園のプールに来ていた。
そして、件のプールは苔が生い茂り、水も腐って濁り、枯れ落ち葉が大量に浮遊している状態となっていた。
先程のイッセーの発言も目の前のプールを見ての一言だ。
「……ヒデェな…」
「これは…去年使ってそのまま放置したって感じだね」
「ええ、そうですわ」
……せめて、水ぐらい抜けよな…。
「……ううぅ…鼻が曲がりそうです…」
神楽が水の腐敗臭に鼻を摘まむ。
「……これを綺麗にすんのかよぉ…」
「……やるしかねえだろ…」
なぜプールに俺達が来ているのかと言うと、この凄まじい惨状のプールを掃除する為だ。
「なぜ、オカルト研究部がプールの掃除などするんだ?」
「本来は生徒会の仕事なのだけれど、コカビエルの一件のお礼に今年はうちが担当してあげる事にしたの」
その代わりに掃除が終わったらそのままプール開きをして良い事になってる。
「これはやりがいがあるね」
「ま、終わったらそのまま涼めるし」
ちなみにオカ研どころか学園生でもない兄貴と姉貴がいるのは、兄貴は俺達を手伝ってくれる為で、姉貴はプールに入りたい為だ。
あと、家事好きの兄貴はヤル気満々だった。
「オカルト研究部の名に懸けて、生徒会が驚くくらいにピカピカにするのよ!」
『はい!』
部長の号令で全員がヤル気を入れる。
「グフフ、水着だ水着だぁ♪」
ニヤニヤが止まらないぜ!
今日のプール開きで、部長と朱乃さんがおニューの水着を着るのだ!
ちなみに、この前のカラオケの時にどんな水着なのか、試着姿の写メールを送ってくれたんだが、二人のプロポーションも相まってそれはもう見事に眼福で眼福で、思わず鼻血が吹き出そうだった!
そして、それがついに生で見られるのだぁ!
「イッセー、楽しみなのは良いが、掃除にも気を入れてくれよ?」
「お、おお、分かってるよ!」
ニヤついてたら、明日夏に諌められてしまった。
「ははは、明日夏も少しは女の子達の水着姿を楽しみにしたらどうだい?」
「いきなりなんだよ?」
すると、冬夜さんが小声で話し掛けてくる。
(イッセー君、明日夏って相変わらず女っ気無いでしょ?)
(え〜と、一応イケメンなんでモテてますけど)
(でも、色恋沙汰とか全然無いでしょ?)
(無いです)
明日夏って、イケメンで木場程じゃないが、結構モテてるんだけど(チキショウ!)、そんな気配は一切感じられないんだよなぁ。
最初は真面目だから、軽い感じじゃ付き合わないのかと思ったんだが、ある時女の子の好みについて聞いてみた事があったんだが。
「別にそう言うのは無いな。考えた事もねえし、あまり興味も無いな」
なんてほざきやがった。
女の子に興味無いっ
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