番外25話『志半ば』
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ミだけというはずがなくて。
「おーいハント、目ぇさましたか? 」
急に現れた声。
その声でわかる。
ルフィだ。
ちょっとだけ、おい空気読めよ、なんて思ったりもしたけど、まぁ、それはさすがに無茶だってことは自分でもわかってる。
ナミと顔を見合わせて、そのまま二人して軽く笑う。
「……ええ、ハントももう起きたわ」
「ああ、ルフィ……おはよう」
「あっはっは。今はまだ夜だぞ、ハント」
いや、わかってるよ!
目が覚めたばっかだからおはようって言っただけだわ! 流石に俺もそれぐらいは把握してるわ!
「チョッパー! ハント目ぇ覚ましたってよ!」
「ほんとか!?」
ルフィに呼ばれてチョッパーが入ってきた。
「体、大丈夫か?」
「ああ、なんか体に力が入らないけど……それ以外はいい気分かな」
「ちょっとの間はそんな感じが続くと思うけど、すぐ良くなるからな」
チョッパーの言葉に、少しだけ安心した。
やっぱ体が動かないって不安になる。
「なんだ、ハント体に力入らないのか! 肉喰え! 肉!」
「病人にいきなり食べさそうとすんな!」
ナミの突っ込み。
うむ、相変わらずいい突っ込みだ。
「なんだよ、普段からハントは肉をあんまり食わねぇからこういう時に元気が出ねぇんだぞ」
「どんな医学だ、それ!?」
今度はチョッパーの突っ込みだ。
ホント、こいつらはいい仲間だと思う。
「ハント、大丈夫? 急に騒がしくなったけど」
ナミが心配してくれる。
「ああ、大丈夫……まだ眠いし、俺眠るから。ナミは宴楽しんでくれ」
「……わかった」
目を閉じる。
もう、すべてが終わっていた。
目が覚めたら、また強くなろう。
それだけを思って、俺はまた眠る。
「おやすみなさい、ハント」
心地の良い、ナミの声がまるで子守唄みたいに感じた。
ハントが次に目覚めたとき、人型の状態をしたチョッパーの背中にいた。
「……?」
状況を掴めずに首を傾げるハントに、ルフィが走りながら笑う。
「見ろ! 金持ちになったぞ! あとは逃げるだけだ!」
ルフィたちの背中には袋いっぱいの黄金がある。そして逃げるという。
それだけで、察しの悪いハントにしては珍しく、全てを把握した。
「ちぇっ、俺も黄金探索したかったなぁ」
「拗ねない拗ねない。きっとまた機会があるわよ」
ナミの言葉に、ハントも頷く。
「……だな」
そして、麦わらの一味は青海へと再び降りる。
空島での大冒険を経て、彼らは青海へと降りてきた。けれど、彼らの冒険はまだまだ終わらない。なにせ彼らが降り立つ場所はグランドラ
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