窮屈だ
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聖は安心したようでホッと胸を撫で下ろしている。ホッとするところか、これ。というか、お前ゲイ疑惑浮上してんだけど。
その光景を眺めていると扉が開く音が聞こえ、その方向を向く。
そこには眼鏡をかけたセミロングの女子生徒が立っていた。
その女子生徒は聖を見ると少し驚いた顔をするとこちらに手を振ってきた。
「加藤さんだよね。どうしたの?」
どうやら彼女は加藤というらしい。顔見知りということは同じクラスとかなんだろう。
「とりあえず座ってもらえるかしら」
一応話は聞くようだ。
☆ ☆ ☆
話を要約すると猫探しを手伝ってほしいというものだった。
一昨日の夜から猫が家に帰ってきていないらしく一応張り紙や近所の人に聞いてまわっているらしいが効果は期待できそうにないらしい。
そもそもこの部活は何でも屋というわけではないので、早乙女に意見しようとしたらものすごく睨まれた上に意味の解らない説教をくらった。俺って何か間違ってるのか?
その猫探しのせいで俺は今早乙女と一緒に捜索に出ているわけだ。
反論はできませんでした、はい。
猫の特徴は全身真っ黒で赤い首輪をつけているらしい。
辺りを見回しているとふと、念話が俺の耳に届いた。
(猫探しってかなり面倒ですね)
(うるさい。黙ってろ)
声の主はフォルネウスだ。
捜索コースの近くに俺の家があり、鞄を置きがてらこいつを持ってきたわけだ。
おそらく早乙女のあの力の入れようだと捜索は見つかるまで終わらないだろう。
なので時間ぎりぎりまで粘って見つからないようであればフォルネウスを使って今日中に見つけてしまおうというわけだ。
こんなことにあまり魔法は使いたくなかったが、俺の生活が懸かっているためしょうがない。
「しっかり探すしてくれるかしら。あなたは死んでもかまぼこちゃんは死なせないわ」
俺の命は猫以下かよ。ちなみにかまぼこちゃんというのは猫の名前だ。
にしても猫というのは中々いっぱいいるものだ。
餌をあげている人がいるせいかここら一帯にはそこそこの猫が集まっている。
「なぁ、そろそろ終わりにしないか? 暗くなってきてるし」
「あなた何を言っているの? 私たちが今こうしている間にもかまぼこちゃんは寒さに震えているのよ」
別にそんなに寒くないし、春だし。そんなこと言っても聞かないであろう早乙女はどんどん先に行ってしまう。
「はぁ〜」
俺はため息を吐いて前に進もうとするとフォルネウスが言葉を発した。
「マスター、Sオーバーの魔力を探知しました」
「Sオーバーってことはリア充軍団の1人か?」
「い
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