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真ゲッターロボ・地球最凶の日 第一部「滅亡への夜明け!」
第八話「三匹が行く」修正
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はテキサスマックのキング兄妹に任せる」
「じゃ、とりあえず俺たちはアラスカへ飛べって?」
「簡単に言うならそうだ。では、そうと決まれば今からでも荷造りしてこい?」
「へいへい……」
ユウヤはやれやれとため息をつきながら愚痴を言い続けて隼人の司令室を後にした。
*
「……」
輸送機機内の座席に座る唯衣は、二年前に起こった明星作戦を回想していた。
ただ見ているだけしかできない自分に無力さを感じさせられていた。斯衛兵たちだけではない。苦汁を味わったのは戦術機を扱う軍人側である。民間で構成されたスーパーロボット勢に軍が毎度のように助けられているのだ。今回も、彼らが駆けつけてくれなければ被害は更に拡大していたころだ。
だが、戦う人間たちが戦わない人間たちにこうも救われていると自分らのプライドが徐々に怪我されていくのである。軍らは、このスーパーロボット勢にわずかな希望と、それ以上の嫉妬を抱いていた。彼女、唯衣もそのうちの一人であった……
(XFJ計画が必ず真ゲッター計画よりも有能だということを国連に思い知らせる!XFJ計画こそが……父様のXFJ計画こそが、この世界を救うのだ)
輸送機はそのまま無事にアラスカのユーコン基地へと到着した。さすが世界最大の軍事基地だ。各国から集った英知と戦士で構成された人類反撃の砦だ。
「しかし……困ったものだ?どこへ行けばいいのか……」
到着して早々、どこへ向かえばよいのやら、迷宮のごとく広大な施設の一角で彼女はさ迷っていた。
簡単に説明しよう。この基地は東西を流れる二種類の川に沿った米国領土とソ連租借地の境界線にまたがる地域に建造され、二つの川の合流地点に建設された司令部を中心に幾多もの居住区、商業区、整備・研究施設、飛行場、宇宙住還機基地、演習場、そして近年阿多らに建造されたゲッター線研究施設などの設備があり、その広さ、面積は東西240キロメートルにも及ぶ。
また、基地全体が国連区であるため、基地関係者の大半がフリーパスで米ソ国境線を自由に通行できるようになっている。
「しかし、これだけ広いとどこへ行けばいいのやら……」
「どうしたの?」
「え?」
ふと、彼女に呼びかける幼い少女の声に彼女は振り向いた。そこには、銀髪を風に揺らし、クマのぬいぐるみを抱えた少女がポツリと立ってこちらを見つめていた。
「え、あぁ……ここはとても広いから、どこへ行けばいいのかなぁ……」
子供に会わせて口調を変えるが、そんな彼女に構わず少女はスッと細く白い指をまっすぐ向けた。
「お姉ちゃんの行きたい場所はあっちじゃない?」
「……?」
「あ、クリスカが呼んでる!」
と、少女は唯衣を追い越して向こうで立っているもう一人の女性の元へ駆けていった。
「……」
唯衣は、そんな少女の不思議な雰囲気が印象に残した。
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