空白期 中学編 12 「キリエとのデート?」
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にするのだ。
女心が分かってないだの言ってアドバイスをしてくるくせに真逆のことを口にする。あいつのおかげで余計に女心というものが分からなくなっている気がするのだが、それは俺の気のせいだろうか。
まともな感性をしていそうなディアーチェにでも聞いて……いや、これはこれで嫌な流れになりそうだな。まずディアーチェはあまりこの手の話が得意ではないし、義母さんにでも聞かれたらあの人の餌食になる人が出てくる。
ここは……桃子さんやリンディさん、エイミィあたりに聞くのが無難だろうか。いや待てよ、前者ふたりだとなのはやフェイトと云々という話になりそうな気がする。あの人達意外と茶目っ気があるから。エイミィに関しては……名前を挙げてみたけど頼りないよな。仕事してるときは頼れるお姉さんって感じがするけど。
「ショウ君、親しいと口にしながらそんなげんなりとした顔をするのは、あなたの脳裏に浮かべられた人達に悪いんじゃないかしら?」
「問題ない。本人の前でもするときはするから」
「そういう問題なのかしら……まあ私には関係ないことだから別にいいんだけど」
別にいいというなら呆れたような顔をしないでもらいたいんだが。というか
「予定よりも少し早いが、揃ったんだからさっさと出発しないか? ここにいるのは暑いし」
「あのさショウ君、何だか言い回しがあれだから言っておくけど今日がデートだって分かってる?」
「買い物に付き合うだけだろ?」
「それでも女の子と出かけるんだからデートでしょ。それとも……私は女の子に見られてないのかしら? 楽しませてくれないと昔のことは教えてあげないわよ♪」
フローリアンは右手の指を口元に当てながらいじわるな笑みを浮かべる。このような仕草が似合って見えるだけに余計に苛立ってしまうのは俺だけだろうか。
デートという点についてはまあ認めてもいい。確かに男女が一緒にどこかに行く行為はデートと思われても仕方がないことなのだから。
しかし、ろくに互いのことを知らないのに楽しませろとはハードルが高いのではないだろうか。俺は明るくはしゃぐほうでもなければ、自分から話題を振って楽しませるタイプでもないのだが。
「まあまあそんなに緊張しないで。ショウ君はショウ君らしく振舞っていればそれでいいから。変にキャラ作られても意味がないし」
「意味がない?」
「別に大した意味はないわよん。素のあなたがどういう人間なのか知りたいだけ」
「……それなりに意味があるように思えるんだが?」
「それはあなたの受け取り方しだいよん。ほら、出発するんでしょ。私、まだこの街に慣れてないからリードよろしくねん♪」
フローリアンはそう言うと俺の腕に腕を絡ませてきた。柔らかな感触が触れているのは俺の気のせいではあるまい。また花のような香りが鼻
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