俺ガイル設定T
1話
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俺が生まれたときには壊れ始めてたのかもしれない。そんなことを思いながら今を生きる。
その子供はもともと天才肌というべきか、小さい頃から何もかもそつなくこなした。勉強やら料理やら運動やらなんでもだ。しかしそんな子供を気味悪がったのか、妹が生まれてからは自分に対して無関心。もはや存在がなくなったかのように扱われ、食事は妹が残してくれた料理や残飯だった。いわゆる育児放棄というものだ。それが3歳からのことだった。
そんなようだったが、義務教育はどうしても行かないといけないということで小学、中学の金は払ってもらえた。だがそんな親の事だ。入学式には来ず、学校への登下校は1人で徒歩だった。
その天才少年が学校に通う中唯一苦手としたものがあった。それは人間関係だ。なんでもこなしてしまう。そんな子に近寄るような子供はいなかった。否、1人だけいた。その女子は自ら近づき
「友達になろっ」
そんな風に声を掛けてくれた。天才少年は喜び、その子と友達になった。それが3年生になった初の思い出だった。
5年生になり、再び天才少年と少女は同じクラスになった。4年生では別のクラスになってしまい天才少年はクラスで独りぼっちだった。教室でしか話すことはなかったため、互いに連絡なども取れなかった。しかし同じクラスになったことで、天才少年は楽しい日々になる。そう考えていた。しかし現実は違った。天才少年は勇気をもって、少女に声を掛けた。
「久しぶり」
少年はまたあの日々の戻れるという夢を描き声をだした。しかし返ってきたのはあまりに辛辣な言葉だった。
「え?あんた誰?あんたみたいな不細工な人知らないんだけど(笑)」
これが友だと思ってた人に裏切られたことだった。
しかしこんなのはまだ小さいことだった。クラスで影響力の強い男子の一声は天才少年を狂わせた。
「天才少年は何でもできてムカつくからやっちまおうぜ」
その一言だった。その一言でクラス全体でのいじめが始まった。その言葉に便乗したのは主に男子だった。
暴言は当たり前。蹴る殴るの暴力も当たり前。時にはカッターやハサミを用いた場合もあった。そのため体や顔には痣や切り傷ができ、精神はもはや壊れかけだった。
クラスの男子たちは罪悪感はなかったのか。そんなことは考えるだけ無駄だ。彼らはまだ精神が幼すぎた。先の事なんて考えられなかったのだ。
そんな中1人の男子が適当に振り回していたハサミが天才少年の目に突き刺さった。その場にいた女子が恐怖からか大声を上げ叫んだ。その叫び声を聞いた先生が駆けつけ、救急車を読んだ。失明は免れなかった。もちろんそんなことがあったのだ。加害者、被害者両方の親、担任教師が呼び出され話し合いになるはずだっただろう。しかし加害者の名をクラスの誰もが挙げなかった。もちろんそのはずだ
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