番外24話『大丈夫』
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!」
たったの一撃。
ただそれだけで。
「ガン・フォール。この世に神はいる……私だ」
――無念。
声もなく、ガンフォールの意識は刈り取られることとなった。
「あれがハントの言ってた雷の力か」
「おそらくゴロゴロの実……無敵と謳われる能力の一つ」
「そんな……本当に雷なんて……っていうかハントは何やってんのよ、絶対倒すって言ってたのに!」
順にゾロ、ロビン、ナミの言葉だが、最後のナミの言葉にのみエネルが反応した。
「小娘……もしもハントという男が甚平を着ていた青海人のことを言っているのなら――」
「っ! な、なに……なんでハントのことを?」
ナミのうろたえるその反応を楽しむかのように勿体つけて、そして薄ら笑いを浮かべながらエネルは言葉の続きを発する。
「――所詮、人は神には敵わん」
「な」
声を失った。
ハントの服装を知っていて、エネルはここにいて、そして人は神には敵わないという発言。
察しの良いナミなら、いや、察しが悪くてもわかる。
「う、嘘……嘘よ! あんたなんかにハントが負けるわけ――」
「――ふん、雷にどうやって人が抗うというのだ」
航海士として優秀なナミはあらゆる気候、自然の現象を頭に入れている。その彼女だからこそ、特に細かい説明がなくともエネルのこの言葉だけですべてを理解してしまう。
エネルの言う通り、ただの人間でしかないハントが雷にかなう道理があるはずがないということに。
「っ」
声を失い、顔を青くさせるナミの恐怖を肌で感じたのだろう。自信満々に、だがエネル自身でも気づかぬうちに流れる汗を腕で拭いながらエネルは「だが、安心するがいい」と言葉をつなぐ。
「丁度、予言の時間……これで5人だ」
「?」
意味が分からずに首を傾げる彼らへとエネルは高らかに笑う。
「ヤハハハハ、よくぞ生き残った! これから旅立つ夢の世界『限りない大地』へ、お前たちを連れていこうじゃないか」
「……何だと?」
いきなりすぎる言葉だ。ゾロのように言葉が漏れるのは当然といえば当然。
「私はこれよりそこに紛れもない神の国を建国しようというのだ。その地に住めるのは選ばれた人間のみ。こんな数時間のサバイバルにも耐えきれない今までの部下どもでは居てもらっても国のレベルを下げるだけなのだよ!」
「それをもし断ったら?」
エネルの言葉を割って入ったのはロビン。
いつも通り平静に落とされた言葉に、エネルは不思議そうに首を傾げる。
いきなり旅立とうと言われて『はいそうですか』といくわけがないのは当たり前で、それでも反抗心をもっている彼女がハナハナの能力でエネルへと反抗しないのはやはりエネルの能力には敵わないとロビン
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