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Angel Beats! the after story
キャラぴょんぴょん☆
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最愛の妹の頼みを断る理由なんてあるわけがない。それに、かなでがまだ不機嫌だからほとぼりが冷める時間が欲しい。

「構わないぞ、最近は物騒だからな。誘拐犯に痴漢やストーカー、TKなんかが出没するかもしれないし」

「分かったよ☆。そこまで言うなら、お願いするぴょん」



初音に見送られ遊佐衣さんの家まで送ることになったが、会話がない。死後の世界でも、こういう気まずい雰囲気があったからな。

「はぁ〜、ほんと疲れました」

ん?

「何かおっしゃいましたか?遊佐衣さん」

まるで仕事終わりのOLのようなことをおっしゃっていたような。

「遊佐衣さん?あっ、今はそういうのいいんです。遊佐で大丈夫です」

んん?

「ぴょんぴょんはいいんですか?」

「そういうの大丈夫です。疲れるんです、キャラを作るというのは」

んんん?

「やめれば解決するんじゃ」

「そんな甘くないんです。この業界はキャラが命ですので」

笑顔いっぱいフルチャージの表情は消え、俺の目に写っている遊佐?遊佐衣さんは無表情だった。

それと、先程の言葉に疑問が浮かんでくる。

「業界?ってどういうことなんだ。芸能人か何かなのか?」

「芸能人といっても、読モやアイドルの駆け出し、雛鳥、卵なんて言われてるようなものです」

「それでもすごいんじゃないのか?」

「私ぐらいの人はうじゃうじゃいます。その中から這い上がるのは年に数人。だから、こうして少しでも記憶に焼き付くように濃いキャラを作ってるんです」

こういうのは色んなところで見聞きするが、実際に体験している人から聞くと一味も二味も違うんだな。

「そんな素のことを俺みたいなやつに話しても大丈夫なのか?」

悩む素振りを見せず。

「初音ちゃんのお兄さんだからですから、というのは理由になるでしょうか?もう一つ付け加えるのなら直感、でしょうか」

そんな理由かよ。と思ってしまったが、前者の答えは核心をついてるな。

「世の中にはこんな言葉がある。
妹とは数多常世の頂点に立つもの」

何が言いたいかと言うと、と前置きをする。

「妹の願いをすべて叶えるのが兄の役目!!俺からすれば妹の親友は俺の義妹だと考えている。だから、できることなら何でもするぞ」

「ふふっ、兄妹揃っておもしろいです。やっぱり似てますね初音ちゃんと。ありがとうございます」

嘘に塗固まれていない笑顔は彼女によく似合うな。

「じゃあ、お言葉に甘えて……」

グイッと胸倉を掴まれ、顔と顔がぶつかる寸のところで止まると邪悪な笑みを浮かべる。

「私のマネージャーになってください。お義兄さん」








「………マ
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