ターン21 鉄砲水と愉快な奇術師
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ってハラハラしてたのは杞憂だったみたいで何よりですニャ』
うわびっくりした。後ろを見ると、幽霊屋敷と化した廃寮にふさわしい半透明の人影が1つ。
『お久しぶりニャ、清明君』
「どうもです、先生。相変わらず元気そうですね」
『ぼちぼちってとこだニャ。それより、外では鮫島校長が新しいことを思いついたみたいだけど、もうちょっと詳しく教えてほしいニャ』
なんでも、大徳寺先生が話を全部聞き終わる前にファラオが飽きてフラッとその場を離れてしまったため何が起きているのかイマイチわかってないのだという。そういうことならとジェネックスのことを一通り話すと、おお、といった感じで大徳寺先生が手をたたいた。
『そういえば、そんな感じのメダルをこの間ファラオがその辺で拾ってたニャ。清明君、せっかくだからここで一回戦をしていかないかニャ?』
「へ?えっと」
悪い話じゃない。多分だけど大徳寺先生とそのマクロコスモスデッキはプロにも引けを取らないほどの実力があるし、前回は辛うじて僕が勝ったけどあの時みたいにお互い色々なものを背負わないで純粋なデュエルがしてみたいとは常々思っていた。だから………。
「ぜひお願いします」
『うんうん、じゃあ二人とも頑張ってニャ。さーファラオ、この間お前が見つけたお宝のところに案内してくれにゃ』
そう満足そうに言ってファラオの中に引っ込むと、どこかへ出かけて行ってしまった。えー……いや別に稲石さんも強いしそれはそれでいいんだけど、なんか、なんかもやもやする。次元デッキを相手にする気だったのにいきなり相手がゴーストリックに変わったってのはなんかすんごいもやもやする。
「えっと………言いたいことはわかるよ。でも待ってる間じっとしてるのもなんだし、ね」
「そですね。それじゃ、デュエルと洒落込みましょうか」
「「デュエル!」」
なんだかよくわからないノリでデュエルが始まったが、始まった以上全力で戦うまでだ。
「その意気やよし。でも、先攻は自分のターン。モンスターをセットして、ターン終了」
稲石さんお得意の、セットモンスター。だけど僕は知っている、あの人のデッキに守備力の高いモンスターはほとんどないのだ。
「だったら、このカードだ!ツーヘッド・シャークを召喚して、アクア・ジェットとのコンボで強化!」
ツーヘッド・シャーク 攻1200→2200
「このモンスターは自身の能力で2回攻撃ができるよ。バトル、伏せモンスターに攻撃!」
ツーヘッド・シャーク 攻2200→??? 守800(破壊)
2つある顎のうち片方の牙が、伏せモンスターをしっかりと噛み砕いた。だけど、一瞬見えたあのモンスターの姿は確か。そう思っている間にもフィールドに吹雪が吹き荒れ、ツーヘッド
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