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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第九話
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、それでもだ。
何でも一人ですることが、果たして正しいことなのだろうか。
どんなことも、結局最後は一人で行うべきことだ。
スジを通す、ケジメをつけると言った事に関してがまさにそうだ。
彼が今、ナンバーズと戦うことも、彼なりのケジメだったりスジを通すことなのだろう。
それを一人ですると言うことが、男としての意地なのだろう。
そしてそれを尊重するのが他人のすべき事なのだろう。
そこまで考えて、ネクサスは思った。
――――ふざけるな、と。
何が意地だ。
何がケジメだ。
男だからなんだ。
ふざけるな。
目の前の彼女たちに何も話さず、一人で何でも抱え込むのは意地なのか?
目の前の彼女たちに何も言わず、一人で何でも解決させようとするのはケジメなのか?
男だからなんだ、意地だからなんだ、ケジメだからなんだ。
ふざけるな。
そんなのはただの自己満足だ。
一人で駆けつけて、一人で解決させて、一人で去る。
そんなの、正義のヒーローぶっているに過ぎないじゃないか。
誰にも言わないんじゃない、言うのが怖いんだ。
話すことが未来にどれだけ悪影響を与えてしまうのか、怖くて仕方ないんだ。
そのくせしてお節介で、人の苦悩には平気で首を突っ込む。
いい加減、他人を頼ったらどうだ。
いい加減、他人を信じたらどうだ。
仲間を、愛する人を、もっと自分に近づけたらどうだ。
彼はそうするべきだ。
本人が嫌なら、そうされるべきだ。
《……皆様、現在マスターは地下水路にてガジェットとの戦闘に入っています。
急いで救援に向かうべきかと》
ネクサスの発言に、四人は一斉に驚きの表情になる。
彼は今、デバイスを持っていない。
故に身を守るBJもなく、魔法の出力を安定させることもできない。
彼がどれだけ速く動けようと、一撃でも受ければ重症は免れない。
更に地下水路は一方通行の狭い洞窟だ。
どれだけ速く動けようとも、回避できる範囲は狭い。
下手をすれば蜂の巣にされる。
彼の持つ能力の全てを知らない彼女達の思考は、彼が傷だらけにされる光景しか浮かばなかった。
「トモ……」
「ったく、アイツはこういう時はいっつも無茶するんだから!」
「急ぎましょう!」
「でも、この子のこともあるし……」
四人は彼の身を案じた。
そう、彼にはこんなにも想ってくれる仲間がいるのだ。
状況に応じて、頼れる仲間がいる。
一人も頼らずに生きるなんて、本当はできないのだ。
なぜなら彼は、そして彼らは、
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