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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第九話
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いった思い出が鮮明に蘇っていった。
「……ほんと、懐かしいな」
一巡目では、なのはとフェイトとはやての四人デートだった。
三人寄れば姦しいと言うように、街に出ると三人は目立った。
容姿端麗の美少女三人が並んで歩いているのだから当然と言えるだろう。
朝我は自分が脇役以下の、友人Aのような存在に感じ、一緒にいることがどこか苦しかった。
そんなこともお構いなしに三人は彼の手を引き、強引に引っ張っていった。
「そう言えばあの時の俺、街に行くこと自体を嫌がってたな……」
無関心、面倒、無気力。
色んな言い訳が出てくるが、とにかくあの頃の朝我は意味のない外出を嫌い、休みの日は基本的に引き篭っていた。
見かねた三人に強引に引っ張り出されたことを思い出し、彼は苦笑する。
《全てが終わったら、またお三方を連れて行きましょう。
FWの皆様で向かうのも賑やかでいいのではないかと思いますが?》
「ははっ……流石にそれは多くて賑やかそうだ」
ネクサスの提案は冗談なのか、本気なのか、朝我には分からなかった。
しかし、それでも想像した。
自分がいて、彼女達がいて、皆がいて――――。
同じ場所を笑顔で歩く、そんな当たり前の平和を感じる瞬間を――――。
「――――そのためにも、頑張らないとな」
気を引き締めると、朝我は狭い路地を曲がって行き止まりに到着する。
足元を見るとマンホールがあり、朝我はボーリング玉のような穴に指をさし込み、力任せに蓋を引き上げた。
「ネクサス、見つけたか?」
《はい。
現在地から少々離れますが、発見には成功しましたので誘導します》
「よし、行くぞ」
朝我は思考を振り払い、地下水路へと飛び降りた――――。
*****
「う〜ん……」
「フェイトちゃん、落ち着いて……ね?」
「なんや、執務官試験前日みたいな光景やな」
新人たちが外出し、部隊長兼幼馴染のなのは、フェイト、はやての三名は食堂の白い丸型テーブルを囲うように座ってお茶をしていた。
機動六課は人員が多くなく、さらに多くの人物が若い職員なため、様々な書類関係の問題が多い。
設立当初はその整理に追われてこういった落ち着いた日を迎えることができなかった。
ようやくとれた休みにほっと一息しつつ、幼馴染同士で久しぶりに会話をしようと言うことになって集まってみて数分が経過し、様子に変化が訪れたのはフェイトだった。
紅茶の入ったティーカップを両手で抑え、小さく揺らしながら水面を見つめていた。
二人の話しに一切耳を貸さず、ただ一点を見つめる姿は落ち着いていない証拠なのを、幼馴染の二
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