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蟹の友情
4部分:第四章
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ヘラ様がそこまで仰るのなら」
「今すぐに」
「彼等は互いに友情に殉じました」
 ヘラは深い心と共に述べた。
「それは何者であろうとも讃えられるべきものなのです」
 こう言ってだ。光に包まれ夜空へとあがっていく彼等を見守るのだった。こうしてだ。
 夜空にカルキノスとヒュドラーはあげられだ。そこで生きることになった。そしてその夜空の中でだ。
 カルキノスは共にい夜空にいるヒュドラーにだ。こう言うのだった。
「僕達はこれからはここでいつも一緒だね」
「そうだね。じゃあこれからはこの奇麗な夜空で」
「ずっと一緒にいよう」
「友達としてね」
 彼等は澱んだ沼地からだ。美しい夜空に移りそこでも友人であり続けるのだった。彼等は今も夜空にいる。そしてそこでだ。その絆を確かめ合い育んでいるのだ。


蟹の友情   完


                    2012・2・25

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