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東方大冒録
命蓮寺での軽いいざこざ。
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着いたようだ。布団を引くから少し待っていてほしいとのことなので、お言葉に甘えて黙って待っていることにする。そして、今ファンネルの拘束用レーザーで吊るした状態になっている霊夢、魔理沙、咲夜を解放して、壁にもたれかけるように座らせた。

「ふぅ、ありがとうな、ファンネル」

そしてファンネルにお礼を言うと、ファンネルはそのまま消えていった。

「にしても、なんでまた淫乱になるようなものを使ったんだろうな……。さっぱりわかんねぇな」
「うぅ……、どこだここ……?」
「おっ、魔理沙起きたか。体とかは問題ないか?」
「いや、ちょっと気分は優れないかな……。で、ここはどこだ?」

待っているうちに魔理沙が目を覚ましたようだ。

「命蓮寺だ。ちょっといろいろあってな。今星が布団を用意してくれてる」
「星……、あぁ、毘沙門天の弟子だとかいうやつか。そういえばそんなやつもいたな。あの時はすごくめんどくさかったなぁ……」

魔理沙は目を閉じながら、しみじみとその「めんどくさかった」ときのことを語り始めた。その話を聞いていて、あぁ、星蓮船の話か、アレはプレイヤーとしてもめんどくさかったなぁ、と思いながら魔理沙の武勇伝を聞いていた。すると、星が申し訳なさそうな顔をしながら客間から出てきた。

「そのときは本当にご迷惑をおかけしましたよ、魔理沙さん」
「おっ、久しぶりだな星」
「そうですね。ちゃんと皆様の分も、お布団は用意してありますよ」
「やったぜ。ご飯はあるか?」
「申し訳ありません」
「う、うそだろ〜!」
「仕方ないだろ時間的に。あきらめろ」
「くそー……」

魔理沙が明らかに悔しそうな顔をしながらすねている。かわいいものだが、実際にないものは仕方ない。

「さてと、おれはもう寝るけど、魔理沙はどうする?」
「いや、私も寝る……」
「ということみたいだし。星、ありがとう。いろいろと助けてもらって」
「いえいえ、それでは、また明日。おやすみなさい」
「おやすみだぜ……、Zzz……」
「ほらほら、寝るならちゃんと布団でな」

そして星は自分の部屋へと戻っていった。暗基はもうすでに眠ってしまった魔理沙と、まだ気絶したままの霊夢と咲夜をファンネルを使って布団へと運んでいった。そして暗基もふすまを閉じ、ファンネルを解除すると同時に床につこうと目を閉じた。が。

「寝付けねぇ……」

暗基はまったく寝付けなかった。眠いはずなのに目だけが冴えてしまって、どうしようもなかったのだ。

「ちくしょう……。おれ寝付けないのはほんとにいやなのに……。3人ともうらやましすぎる……」

と1人でぶつぶつとつぶやいていると、気のせいなのか、とても小さな声が聞こえてきた。

「さて、ここにまた客人がきたらしいわね」

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