マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0939話
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と自分の身内を見捨てたとか評判が立って、貴族としての面子を潰す事になる。
それを思えば、やはり捕虜になっている貴族の肉親としては皇帝に対して人質に関しての交渉をするように要求するだろう。
帝国軍の再建を遅らせるという意味では、こちらから要求するのは貴族が用意できる程度の身代金にはならないだろうし。
その結果、帝国は色々な意味で詰んでいる訳だ。
捕虜の名簿を見た時点で既にこっちの勝ちは決まっていたと言ってもいいだろう。
「さて、どうしますか? こちらとしてはいつまでも捕虜として捕らえていても無駄に物資が消費されるだけなのですが……あ、そうそう。ちなみにゴブリンやオークは消耗品扱いだという事らしいので、このような結果になったのですが……」
レオンの言葉と共に部屋の中にある映像モニタが起動し、そこに映像が映し出される。
「これは……何だ? あの中に別の世界があるのか?」
呆然と呟くピニャ。
通信機の類も存在しない門世界の住人なんだから、戸惑うのも無理はない。
だが、映像の中に置かれていたコンテナが開かれ、そこからゴブリンやオークが姿を現すとその戸惑いも消える。
草木の類が存在しない荒涼とした場所に、戸惑いを見せるゴブリンとオーク。
コンテナの周囲を歩き回るが、特に何があるわけでもない。
そんな状態で映像が早送りされ、やがてその存在が現れる。
「なっ、何だあの気持ち悪いのは!」
部屋の中に響くピニャの怒声、あるいは悲鳴。
そう、地下から姿を現したのは兵士級や闘士級、戦車級を始めとした無数のBETA。
あるいは突撃級や要撃級のような大型のBETAも存在している。
それらのBETAが、ハイヴの近くに存在していたゴブリンやオークを排除すべくゲートから出てきたのだ。
たちまち始まる血みどろの殺し合い。
ゴブリンやオークは数が多くても、所詮BETAの物量には敵わない。
ある程度のダメージを与える事には成功するが、次第に物量に押されてその数を減らしていく。
「うぷっ!」
そんな光景を見ていたピニャが、思わずといった様子で口元を押さえる。
BETAの外見に気持ち悪くなったのか、あるいは血みどろの殺し合いにか……いや、一応騎士団だと考えればそれはないか?
ともあれ、折角の美味しい食事が台無しになってしまったのは事実だろう。
BETAとの戦闘に慣れてしまった俺やムウにとっては、映像を見ながらでも特に問題なく食べる事が出来るが。
1匹、また1匹とゴブリンやオークがBETAにより命を絶たれ……最後まで見る事なくレオンが映像を止める。
「さて。ご覧いただけたように、私達はとある世界であのような相手と戦っています。この映像ではゴブリンやオークといった存在が
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