4部分:第四章
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に入った。そしてそこの年老いた住職に対してだ。おみよのその手を見せたのだった。
住職はその手を見てだ。すぐにこう言った。
「これは百々目鬼じゃな」
「百々目鬼!?」
「それは一体」
「手癖の悪い者にできるものでのう」
こうだ。そのおみよの手の無数の目に睨まれながら話すのだった。
「こうしてじゃ。無数の目ができてしまうのじゃ」
「手癖の悪い奴にかい」
「この女はすりじゃな」
まさにそれだとだ。住職はおみよのその顔を見ながら三次に問うた。
「そうじゃな」
「ああ、まだ捕まったことはねえがな」
「そうじゃろうな。悪いことをすれば必ず戒めや報いがある」
住職はここで善悪の話になった。
「それでこうなるのじゃ」
「成程。そうだったのかい」
「左様じゃ。ではじゃ」
そうした戒めの話からだ。そのうえでだ。住職は三次とおみよ、ついでに久吉に話した。
「三次、御主はこの女の手をどうにかしたいのじゃな」
「だからここに来たんだよ」
言うまでもないと。三次はすぐに返す。
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