第四十二話 近付く真実その七
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「私達本当にね」
「実の親を知らないけれど」
菫がその鈴蘭に応える。
「それでもね」
「ええ、育ての両親がいても」
「誰か気になるわ」
「そのことも若しかしたら」
智和は少女達に語るのだった。
「あるかも知れないから」
「だから」
「DNA検査もですね」
「してみたらいいと思うよ」
「それで何かわかるのだったら」
向日葵の言葉はいつもの明るいまさに向日葵の様な口調ではなく真剣なものだった。
「いいと思います」
「他の皆もそう思うかな」
「はい」
残りの面々もこう答える。
「そう思います」
「ここは是非」
「その検査もお願いします」
「どうぞして下さい」
菖蒲、菊、桜、黒蘭も言うのだった、そうしてだった。
少女達の意見は同じだった、その言葉を聞いてだった。
智和は無言で頷いてから、そのうえで。
少女達にだ、こう言った。
「ではそのこともね」
「はい、どうか」
「お願いします」
「そういうことでね。身体能力も測るから。それと」
それに加えてというのだ。
「炎や雷といった力も」
「そのこともですね」
「調べてくれるんですね」
「これは科学、近代のそれとはまた違うから」
それで、というのだ。
「別の分野での検査だね」
「どんな分野になりますか?」
黒蘭は智和にすぐに問い返した。
「それで」
「うん、気功とかになるかな」
「そういった方ですか」
「気功の知り合いもいるから」
「そちらの方にですね」
「お話をしておくよ」
そうしてというのだ。
「それでね」
「私達のそういった力のことも」
「調べてもらうよ」
「わかりました」
「そういうことでね、これで色々分かればいいね」
「だよな、何かと謎だらけだからな」
薊はまた言った。
「あたし達のことって」
「怪人のことだけでなくて」
菖蒲も言う。
「私達自身のことも」
「本当に錬金術とかの話になるのかな」
ここでこう言った智和だった。
「どうなのかな」
「先輩魔術とかは」
「ちょっとね」
そういった話はとだ、智和は裕香に答えた。
「知識はあっても実践する様な人は」
「ご存知ないですか」
「少しね。ただね」
「ただ?」
「名前は知っているよ」
ここでこう裕香に答えた。
「陰陽道の人でね」
「日本の」
「そう、よく小説や漫画にも出て来る」
「式神とかを使う」
「そうした人達が京都で探偵をしているから」
「その人達にですか」
「連絡を取ってみようか、いや」
ここでだ、智和は考えを変えてこうも言った。
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