第一幕その一
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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第一幕 化け猫
自宅で、です、トミーが先生に食後の休憩時間の時にあることを尋ねました。
「あの、先生」
「何かな」
「はい、猫のことですけれど」
こう先生に切り出すのでした。
「日本は何かイギリス以上に猫が多くないですか?」
「数?それとも種類が」
「両方ですね」
そのとぢらもというのです。
「多い気がします」
「そうだね、それはね」
先生はトミーのその話に応えて言います。
「確かにそうだね」
「そうですよね」
「日本人は犬も好きだけれどね」
ここでジップを見て言う先生でした。
「猫も好きだね」
「そうですよね」
「うん、僕も猫はよく見るよ」
「日本でも」
「いつもね、見ない日はないね」
「そういえば八条学園でも」
二人が通っているこの学園もです。
「動物園に猫のコーナーがあって」
「うん、かなり多いね」
「イギリスの猫もいますし」
イギリス産の猫、それがというのです。
「マンクス猫がいたのは驚きました」
「ああ、あの猫だね」
「はい、尻尾がない」
それがこのマンクス猫の特徴です。
「あの猫達を見て日本にもいるんだって思いました」
「うん、逆にイギリスだとね」
先生達が生まれ育ってきたこの国はといいますと。
「日本の猫はね」
「少ないですね」
「うん、残念だけれどね」
「日本の猫も可愛いですね」
「うん、かなりね」
「イギリスにいないことが残念です」
「そうだね、ただね」
ここで、です。こうしたことを言う先生でした。
「日本の猫は昔尻尾を切られていたんだよ」
「それはどうしてですか?」
「うん、日本の猫は化けるって言われててね」
「イギリスのケット=シーと同じですか?」
「少し違うね、妖怪と妖精は似たものでも」
そrでもというのです。
「日本の化ける猫とイギリスのそうした猫は違うよ」
「と、いいますと」
「イギリスの猫は化ける猫、ケット=シーはね」
先生は微笑んでトミーにお話します。
「知っているね」
「はい、後ろ足で立って」
「そしてね」
「長靴を履いたりしますね」
「そうだね、けれど日本には長靴がなかったから」
「草履を履くんですか?」
トミーは日本であるということから日本の昔の履きものをお話に出しました。
「あれを」
「いや、それがね」
「違うんですか」
「うん、履きものは履かなくて」
その足にというのです。
「尻尾が二本になるんだ」
「尻尾がですか」
「そう、そっちが二本になるんだ」
そうなるというのです。
「長い間生きて妖力を備えてね」
「狐や狸みた
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