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戦闘城塞エヴァンゲリオン
第3話Bパート『夜宴』
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ィル子だ。グラスから()を一口飲む。果実のような甘い香りで、辛口の、()
どういうわけか、信じられないモノを見るように、見られる。


「それじゃー、いっくよーっ」
何故か、割り箸を一本引け。と言われ。

「「「王様、だーれだっ」」」
女子たちの声。所謂(いわゆる)、王様ゲーム。何故そういう流れになったのかは不明だが。酔ったミサトは最強であり。ついでにレナと大家さんもそれに負けず劣らずで。まあ、楽しそうなのは、いいことだ。

引いた割り箸に書かれた番号に、喜んだり嘆いたり。
ミサトなどは罰ゲームの類いでも嬉々としてこなしているが、美奈子は一々狼狽(うろた)えている様子。

ヒデオは特に巻き込まれることも無くむしろゆったりと、自らのと、十手の挿されたグラスに一升瓶の中身を注ぎ、消費する。

「…う〜。かたじけないでごじゃるよ〜」
喋る十手のろれつが回らないとか。…そんな、現実が。あるだろうか。否。断じて、否。つまりこれは、夢。それならば、すべてに説明がつく。
パソコンから女の子が飛び出してくるだとか。初めて見たロボットに乗って怪獣とどつきあいをするだとか。男一人、女子五人の飲みの席に参加するだとか。
――現実に、有り得るはずがないではないか。


「よーしっ、王様、あらんかぎりの権力振りかざすちゃうぞーっ」
レナの声。どうやら王様は彼女に回ってきており。
「4番、胸を突き出せーっ、そして3番、それを()みしだけーっ。できるだけえろくっ、ねっとりとねー!!!」
大人な時間がやってきたとばかりに、自らの胸を揉んで見せ。

「んふんっ残念ねー?5番よ」
と、4番ではないらしいミサト。…ちっ。同じように、両脇から挟むように自分の胸を強調してみせ。

ウィル子と、大家さんも番号は異なり。

つまり。

「え…、えー本官ですかっ!?」
4番。つまり、揉まれる側で。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…、とヒデオは謎の効果音を背負い。
ぱたりと卓に、麻雀漫画でリーチ棒を投げるように投げ出したのは。端に3と書かれた割り箸。

…こんなっ都合のいい現実などあるだろうか?即ちこれこそがっ。夢の、夢たる所以(ゆえん)っ。
夢の世界なら。神のごとく、振る舞うことも赦されるだろう。

「ち、ちょっと待っ。だって、ええっ?」
追い詰められる、神に捧げられた生贄。この中で、ウィル子に次いで揉み甲斐(がい)がなさそうなのが残念ではあるが。



しかしその時、レナと大家さんの携帯電話の着信音がほぼ同時に鳴った。
ポケットから取り出したスマホを頬にあてて。何よこんないい場面でーっなどと呟きながらレナが電話に出る。

「はい、こちら霧島っ。何!?できれば明日にして欲しいんですけどっ
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