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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0938話
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しいのだろう。真剣な顔をして並べられた中華料理を食べている。
 そして、してやったりといった表情で笑みを浮かべているエザリアとレオン。
 なるほど、この料理にしても外交攻勢の一種な訳か。

「へぇ、美味いな。いや、役得役得」

 何故か俺の隣ではムウもまた美味そうに料理を食っていたが。
 いや、ここまで一緒にやってきたんだから別に文句はないんだけど。

「どうでしょう? ピニャ殿下のお口にあいましたか?」
「うむ。これ程の料理は、城でも滅多に食べられないぞ」
「そうですか。喜んで貰えて何よりです。この料理を作った者も、その言葉を聞けば喜ぶでしょう。……帝国の皇女殿下からの言葉だとしても」

 レオンの口から、チクリとした棘が吐き出される。
 それに気が付いたのだろう。ピニャも酢豚を食べていたレンゲの動きを止め、改めてレオンへと視線を向けた。
 ちなみに酢豚は豚肉と黒酢だけで作られたシンプルな料理で、それだけに調理した人物の腕が表れる。
 個人的にはタケノコとかが入っている普通の酢豚も好きなんだけどな。特にパイナップルは否定的な人もいるが、俺としては嫌いじゃない。

「それは、どういう意図を含んだ言葉かな?」
「いえ、それ程難しい事ではありません。帝国が侵略行為のような真似をして私達と敵対するような真似をしなければ、そちらでも十分にこのような料理を味わう事が出来たでしょうに……一時の欲に目が眩んだ結果、大切な者……あるいは大切な物を失ってしまうのは哀れだと思いましてね」
「……確かにお互いの出会い方は不運であった。だが、出会いが不運であったとしても、ずっと同じ立場でなければならないということもないと思うが?」

 その言葉に、レオンの口元にニヤリとした笑みが浮かぶ。
 まるで、罠に掛かった相手を見るような……そんな視線。

「確かにそうですね。ですが、お互いの国の力が大きく開いている現状……それも国力が下の者が上の者に向けて行った侵略行為です。相応の謝罪が必要でしょう? それこそ、アクセル代表が帝都で宣戦布告の時に行ったような、徹底的な謝罪が」
「それは……出来かねる」

 苦虫を噛み潰したような、ピニャの顔。
 実際、俺が提示した条件を帝国がそのまま受け入れたりしたら、間違いなく皇帝の威信は地に落ちる……どころか、地面に沈み込んでもう2度と浮き上がってはこれそうにない。

「では、どうするおつもりで? 既にピニャ殿下はシャドウミラーの実力を知っていると思います。アクセル代表を見れば分かると思いますが、生身でも非常識極まりない戦闘力を発揮し、アルヌスの丘に来る時にピニャ殿下達も乗った機体を使えば、この世界では天災と呼ばれている炎龍ですら楽に打ち倒す。それだけの実力を持った相手に対して、帝国がどうにか
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