第2話
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いる。
そんな重要なことに気付かなかったのかよ。どんだけ間抜けなんだ俺。……まあいい、それよりも、どうしてログアウトボタンが消えているのかが問題だ。俺は茅場の方に耳を傾けると、それに答えるかのように、丁寧に説明をしてくれた。
??????曰く、俺たちはゲームから自発的にログアウトできない。
??????曰く、外部からのナーヴギア停止あるいは解除も有り得ない。
??????曰く、ログアウトする方法は一つだけ。このゲームをクリアすること。
そして、俺たちのヒットポイントが0になったその瞬間??????
『諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される』
その言葉を聞いた俺は、ただその場に立ち尽くすしかなかった。
「ははっ……冗談キツイぜ」
有り得ない。認めたくない。
そんな考えが頭の中をぐるぐると循環
していた。その後の茅場の話はよく覚えていない。
??????デスゲーム。
つまり、そういうことだった。
『それでは、最後に、諸君にとって世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。諸君のアイテムストレージに、私からのプレゼントが用意してある。確認してくれ給え』
その声の後、俺は無意識にメインメニューからアイテム欄のタブを開いた。
そこにあったものは、《手鏡》。
「何だこれ……?」
疑問に思いながらもその名前をタップし、オブジェクト化を選択する。
現れたのは、間違いなく手鏡。そこに映っているのは、長い時間を掛けて作りあげた俺の前世の顔。なんなんだ一体、と首を傾げていると、突如俺の??????否、全てのプレイヤーの体が光に包まれ、俺の視界は白に染まった。
そして、すぐに元の風景が目に入る。
「なんだってんだよ……っ!?」
違和感。
それは、自分の口から発せられた声にあった。
さっきまでの男の声とは違い、まるで鈴のように高く、澄んだ声。
俺にとって聞きなれた声。だからこそ、聞きなれているからこそ、俺は違和感を感じた。
まさかと思い、慌てて手鏡を覗き込んむと、こっちを見返していたのは??????少女。
女の子として生まれ変わった、今世の俺??????黒崎美雪の顔だった。
***
「ふざけんな!出せ!ここから出せよ!」
「嫌ああ!帰して!帰してよおお!」
大音量で聞こえてきた多数の声で、俺はふと我に返った。どうやらショックで放心状態になっていたらしい。周りを見回してみると、多くのプレイヤーが悲鳴をあげたり、頭を抱えたりしている。『茅場晶彦』と名乗ったローブ姿は既にい
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