SAO編
少女乱入
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
る部位を突き、ネペントを消滅させる。
少女は迫る二体目のネペントの攻撃をバク転で躱す、しかもただ躱すのではなく、バク転で下がると同時に弱点である捕食器の下あたりに斬りつけを行っている。
器用なのだと言うのは簡単だだがこれはあまりにも……
「器用すぎる……」
SAOには《必中の魔法攻撃》は存在しない。ゆえに、論理的には、プレイヤーの判断力と反応力が圧倒的に高ければあらゆる攻撃を回避し続けることは可能だ。と言っても、俺にはそこまでのプレイヤースキルはないし敵が多すぎるので、被弾ゼロとはいかない。いや、そもそも常人には無理な芸当だ。それでも目前の少女はさも当然のような動きでネペントの攻撃を躱し、反撃する。
そんな中、一体のネペントが彼女を横切りこちらへ向かおうとする、俺は迎え撃とうと剣を構えるがそれが無駄だったと知る。
「ぎしゃああぁぁぁ??」
ネペントが驚きの悲鳴とともに横一文字に両断されたのだ。
少女が斬ったのだと遅れて分かった。少女の戦う様はまるで舞だ、流れるような動きで攻撃を躱し、与えるている。
「早く行って!」
その声にはっとして俺はコペルと戦線を離脱した。少女に殿を務めさせたという自分の情けなさを噛み締めながら。
再び生還という家路につけた俺たちはHPを回復させることにした。
満タンになったことを確認した俺は少女の加勢に行くことにした。
来た道を逆走して少女を探す。
「いたっ!」
十メートル先に少女はいた。驚くことにネペントは残り二体にまで減っていた。加勢するために強く地面を蹴ろうとしたところで少女の顔を見て思わず足を止める。笑っているのだ。
この世界でのHPの全損は即、死を運ぶ、その中で少女は笑っているのだ。狂っているのかと思った。このデスゲームに恐怖し精神が壊れたのかと。
だが違った、少女の笑みは一見愉快そうに見える、しかしその笑顔を見つめていたキリトは気づいた。
「……無理やりに笑顔を作っているのか」
目の前でネペント相手に引けを取らない戦士と言っても、まだ自分と同じくらいの少女なのだ、当たり前のように恐怖する、それを笑うことでもみ消そうとしているのだろう。
そんな少女に任せっきりの自分に腹が立つ。
気がつけば地面を蹴り飛ばし、一気に加速した。
「うおおぉぉぉぉっ」
その勢いのままに、二体のネペントをまとめて《ホリゾンタル》で消し去る。ガラスの砕け散る音とともに戦闘は終了した。
村へ着いて、キリトはクエストを終わらそうと思ったがその前にやることがあった。
「
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ