第十七章
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「わかったからな」
「へっ、誰が御前を死なせてやったのかをか」
「ああ、その借りは返す」
こうシグルドに言うのだった。
「倍にしてな」
「言うな、俺は大人の仕事をしただけだよ」
「大人?御前がか」
「そうだよ、汚い仕事をするのも大人だろうが」
「大人が何か知らないが御前は只の屑だろ」
「何ィ!?」
黒影・真の今の言葉にだ、シグルドはこれまでの余裕を消した。そのうえで全身に怒りのオーラを込めて言った。
「俺が屑だと!?」
「そうじゃないと何なんだ?」
「言うな、それじゃあまずは御前をまた地獄に送ってやるか」
シグルドは黒影・真に向かった、ここに戦いがはじまろうとしていて。
デュークは全体を見据えてだ、冷静にこう言った。
「まあ、シドはともかく敵は選んで倒すか」
「御前の相手は私だ」
斬月・真がそのデュークの前に出る。
「そしてこのインベス共もだ」
「倒すっていうのんだね、貴虎が」
「そうする」
「それが出来る数だと思うのかい?」
デュークはそのインベスの数に余裕を以て言った。
「この状況で」
「インベスか」
「そうさ、如何に君でもね」
彼も呉島、今の斬月・真の実力は知っている。だがそれでもなのだ。
このインベス達の数を見てだ、こう言ったのである。
「無理だと思うけれどね」
「そうだな、以前の私ならな」
「これまでの貴虎なら」
「無理だった」
その返答は過去形だった。
「しかし今は違う」
「この数のインベスを倒せて私にも」
「勝てる」
こうはっきりと言ったのだった。
「御前にもな」
「そう言うんだね」
「御前は何も変わっていないが私は変わった」
言う根拠の一つはこれだった。
「そしてだ」
「まだあるんだ」
「私だけではない」
こうも言うのだった。
「光実も誰もがいる」
「雑魚だと思うけれどね」
「それも違う」
「言うね、私にとってはね」
「かつての貴様ならな」
斬月・真はまたデュークに返した。
「そうだったかも知れないが」
「今は、というんだね。また」
「貴様はライダーになった時から全く変わっていない」
こう看破してみせたのだった、デューク達を。
「シドもな、しかし我々は違う」
「変わったっていうんだね」
「これだけの数であろうともだ」
「倒せるというんだね」
「そうだ」
実際にこう言ってだ、斬月・真は周りから殺到して来るインベス達を次から次に拳と蹴りで倒していく。弓矢も必要とあれば放っていた。
そうしつつデュークとの戦闘に入ろうとするがその彼の前に新手のインベス達が出た、斬月・真はその彼等も倒すがその間に。
デューク、戦極がなっている彼は斬月・真に自分の弓矢で狙いを定めていた。斬月・真もそれを見ていてか
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