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リリなのinボクらの太陽サーガ
蟷螂
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も……次元世界の科学者はまだ罪を知らないのだろうか?

「少なくとも、地球と比べてモラルが低いのはわかるな。自分たちが行った研究が世界にどう影響するのか、自覚も想定もせずに研究している。人間は人を幸福にするようには創られていない。この世に生まれ落ちた時から、人を不幸にするように運命づけられている」

「……くだらない。くだらなさすぎて、反吐が出そうだ」

「ほう……貴様は中々面白い思考回路をしている。俺は人の心が読める。今まで何千という人間の心と過去を覗いてきたが、どいつの腹の中にも、欲という名の夢、種の保存という名の利己的な理想が詰まっていた。しかし己の利益を考えていない貴様を見ていると、あの男の時のように落ち着く」

「……」

「SEED製造機があるのはここの地下5階。そこの本棚の裏に隠し通路があり、その先に専用エレベーターがある。ただ注意しろ、今は社長のイエガーがそこにいる。この男を乗っ取る前に一度見てわかったが、見た目以上にあの男は腹黒い。逆転の隠し玉を用意していてもおかしくないぞ」

「そうか……!」

「最後にもう一つ、SEEDに使われた麻薬の販売元を教えてやろう。地球のブラジル、リオ・デ・ジャネイロ州を拠点とする麻薬組織だ。少女達が使っていた銃器は、そこから密輸されたものだ」

「地球……麻薬組織……!」

こうして事実や真相が暴かれる度につくづく思う。この世界は本当に平和なのか……、人間は他者との共存なんて実は望んでいないのではないか……と。

「俺がこうして話せるのも時間切れのようだ。そうなったらこの男は麻薬の影響で自我を喪失する。そして俺は再び死の安息に入る。暗黒の戦士よ、貴様が小さな命が零れ落ちるのを防げるのかどうか、高みの見物でとくと拝見させてもらおう!」

そう言い残すと、笑いながらサイコ・マンティスの精神はこの男から去っていった。彼の力から解放された開発者の男は倒れると、そのままレイブンのように白目をむいて意識を失った。彼以外で後に残ったのは、意識を取り戻して調子を確認しているリーゼ姉妹と、部屋の安全が気配でわかったのか、所長室に入ってきたSEEDのタイムリミットがある少女。そして……酷い真実を伝えられて精神が苦痛に歪む俺の姿だった。

「サバタ……ごめん。サイコ・マンティスに操られて私達、味方の君と戦ってしまった。ホントごめんなさい!」

「私とした事が迂闊だった……まさかあんな能力者がいたなんて……。あ〜あ、二人してまた新しい汚点を作っちゃったわ」

「実は合流する無線を受け取ってから、どこか記憶が曖昧になってるんだよね。というかあの変な歌、確か私達が潜入して少ししてから急に聞こえてきたんだけど、その辺りから妙にふわっとした感覚があったのよ」

「思えばその時から私
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