蟷螂
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何かを告げてきた。
「貴様の性格を当ててやろう。いや……貴様の過去と言うべきかな。……んぅ〜ぬぉぁ〜っ!!!!」
「………」
誰でもそうだろうが、あまり自分の過去は他人に見られて良いものではない。それに俺には色々後悔している事や過ちが多い過去ばかりだ。自分から話すのはともかく、勝手に話されるのは気に入らない。
サイコ・マンティス……貴様は一体何を言うつもりだ!
「……………………何? 記録……データはどこだ……? メモリーカードがない……いや、そもそもゲームハードではない? ここは…………ネットの小説投稿サイト? クソッ、道理でセーブデータがないワケだ! ゲームの進行を記録する場所じゃないのだから当然か! 文字媒体のパソコンが相手では俺の念力も見せられない……! それに携帯電話は着信も無いのに振動させる訳にはいかないだろう!」
「……?」
「ならばこれはどうだ!? ……携帯で読んでいる者は、駅のホームなどではあまり読まない方が良いぞ。前方不注意になるからな、人にぶつかって事故が起きたりする前に気を付けておけ。電車の中で読んでいるならば、うっかり吹き出さないように注意する事だ。誰だろうと周りから迷惑な眼で見られたくないからな。そんなものはどの作者も望んではいない。パソコンで読んでいるならば、周りの音や時間をちゃんと気にする事だ。晩御飯で呼ばれているのに気付かなかったら、怒って食事を抜かれてしまうかもしれないぞ。……どうだ!! 俺の力がわかっただろう!!」
「いや、流石にそこまで言ってれば、何か一つぐらいは該当するんじゃないか……?」
「よ〜し……デモンストレーションはここまでにしておこう。それと、俺自身は貴様と戦闘はしないぞ」
「?」
「コントローラーが無い場所では、どうも戦う気が失せる。そこの女どものような魔導師という連中に俺の力が通用するとわかっただけで、俺は既に満足している」
「……そうか」
「俺の力をどこの誰とも知れん連中に、勝手に使われるのは気に入らないからな。我々FOXHOUNDは、ただ利用される事を善しとするような軟弱な部隊ではない。SEEDは死者の力も模倣出来る仕組みがされているようだが、俺がやったように使用者の精神が乗っ取られる事もある。俺達のボスの遺伝子を利用するような真似をすれば、瞬く間に使用者の精神は砕け散るぞ。まぁ、変装中で正体が掴めなかったデコイ・オクトパスの遺伝子の回収は出来なかったようだが、それはむしろ連中の命が助かった事に繋がる」
俺もサイコ・マンティスが語った内容には同意した。彼らのボスは恐らく俺も知ってる“彼”だ。あんな強靭な精神の男の遺伝子を利用するなんて、アレクトロ社どころか次元世界の誰であろうと間違いなく不可能。どうせ迂闊に手を出せば
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