ヒトランダム
隠し事
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集めればいいか。
「あ、それで提案があるんだけど、みんな入れ替わってないときになるべくトイレに行っておかない?」
そう切り出したのは桐山だった。
「今入りにくくなったって話したばかりだろうが」
先ほどの怒りが残ったまま呆れ半分な稲葉。
「だからこそありだろ。入れ替わってる間に行くトイレの回数が少ないほど間違える回数も減るんだから。桐山の提案に俺は賛成する」
ちょっとだけ俺も口を挟んで桐山の援護をする。俺だって女子に入れ替わってる時に好き好んでトイレに行きたいわけではないからな。
「うん、武藤が言うこともそうなんだけど……あたし達女子が男子になってる時にトイレに行きたくなったらそれって必然的に……いやあぁぁぁ!」
桐山の言いたいことは分かったし、とても気持ちもわかるのだが、この拒否反応はちょっとへこむな。
「まあ、桐山が嫌っていうのなら俺たちで気を付けておくよ」
八重樫がいいとこどりをする。これを無意識でやるんだから恐ろしい。
「ちょっと待て太一、唯の好感度上げるのは俺の役割だろ。俺も気を付けるからね」
横から入ってくる青木はとてもみにくい。さっきの八重樫を見ている分余計だ。まったく。
「それよりもだ、まさかとは思うが、私たちの体は大丈夫なんだろうな?」
疑わしそうな目で見てくる稲葉。まあ、入れ替わりの相手が異性の時点で心配すべき内容ではあるだろう。
特に八重樫は永瀬と入れ替わった時の前科があるわけで。
「だ、大丈夫だよ流石に。そんなことはしてない……最初の永瀬の時以外」
さすがに少しは八重樫に罪悪感はあったようだ。ぼそぼそと女子側には聞き取れないくらいの音量で最後の部分を呟いた。
「俺も問題ない。青木も……大丈夫だよな?」
「祐樹、何、今の合間?!俺そんなに心配!?さすがに、あんなことやこんなことやってみたくはなるけど……って、みんなの視線が!ごめんなさい!冗談です!そんなことやってないです!だからその視線はやめて!」
みんなの視線が痛すぎたのか青木はグハッと言う声をあげて後ろに倒れこんだ。まあこんなネタやってるくらいだから大丈夫だろう。
「まあ、実際問題こういうときって信頼関係が大事じゃん?だからそんなばかのことはしないって!」
視線にぶっ刺されて倒れてた青木はすぐに起き上って弁解した。
「そう……だな……」
一瞬稲葉の顔がゆがんだ気がした。
そのことを気にする間もなく今度は桐山が話題を持ち出す。
「ねえ、そういえばこの前夜中に伊織と入れ替わった時、家に誰もいなかったんだけどさ、あれって?……夜、家に女の子一人ってちょっと危ないかなって」
ちょっと聞きにくそうに後半の方はぼそぼそと訊ねた。
「あーそ
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