番外編:パラレルワールドに行きます 〜その一〜
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中捨てられた子犬のように震えていた。
「ううん……ここどこ?」
「オカルト研究部…?」
「私達、どうしてしまったんでしょうか?」
そして、誰とも被らない銀髪のロリ巨乳の美少女。その姿を見た瞬間イッセーからはなぜスイッチを押してしまったのだという後悔は消える。さらに妹系の美少女といかにも尽くす系の黒髪美少女が際どい恰好で倒れているために眼福とばかりにいやらしい目で見つめるが、突如として自分の額に冷たい感触を感じて目を上げる。
そこには赤い銃を自分の眉間に突きつけた状態で見下ろして来る、背が高く自分に顔立ちが似た人物がいた。顔こそ似ているものの、その目つきはどうやったらそこまで悪くなれるのかと思うほど悪く、目の色は赤かった。
「人の家族にいやらしい目を向けてんじゃねえよ、カスが!」
凄まじい威圧感と共にイッセーは理解する。これが平行世界の自分なのだと。
この世界のリアス・グレモリーとその眷属共、そしてまともなアザゼルから話を聞いて状況を理解する。つまりだ、平行世界の自分を呼び出す装置で俺を呼び出そうとしたが、機械の故障により俺の周りに居た奴らも巻き込んじまった。簡単に言うとそういう事だな。まあ、なんにせよ原因は―――
「取りあえず、謝っとく、悪かった」
「おい、遺言はそれだけか? 糞ガラス」
額に青筋を立てながら俺はこっちのアザゼルに『赤龍帝の二丁拳銃』を突きつける。そんな様子にこっちのグレモリー共が驚いているが知ったことじゃない。どっちの世界でも俺をムカつかせることばかりしやがって、俺の胃にどれだけダメージを与えてんのか、分かってんのか?
俺は溜息を吐きながら銃を下ろしてもう一度、この世界の奴らを見渡す。取りあえず、知らない奴はこの世界の俺と銀髪の女コウモリぐらいで後は特にはいねえな。……こっちの奴らの方が、中身が大分まともな気がするが気にしたら負けだな。
「確認だが、今は何年の何月何日だ?」
「20XX年○月×日だ」
「て、ことはこの世界の時間軸は俺達のものより進んでるってことか……おい、てめら平行世界と言っても余計なことは話すんじゃねえぞ。未来の事を知るなんざ、つまらねえからな」
「つまらないって……まあ、知ったら不味いこともあるだろうから余り不用意なことは言わないように気をつけるわ」
アザゼルの返事からこっちの世界の方が、俺達が来た時間よりも未来だという事が分かったのでこの世界のリアス・グレモリーに口封じをする。俺の言い方に気に入らないところがありそうだったが頷いて同意するリアス・グレモリー。
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