番外編:パラレルワールドに行きます 〜その一〜
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「平行世界のお前は美人でおっぱいがデカいかもしれねえぞ」
「俺は決めたぞ! ドライグゥゥウウウッ!」
『平行世界の俺と少しでいいから相棒を交換出来ないものか……』
おっぱいというワードに背中を押されてイッセーは勢いよくスイッチを押す。そんな姿にドライグことおっぱいドラゴンは遠い眼をして少しの間でいいからまともな生活が送りたいと切に願う。だが、彼の予想を大きく裏切り、平行世界の自分は酷い生活を送っていることを彼はまだ知らない。そしてイッセーがスイッチを押した瞬間、機械から凄まじい光が放たれる。
「お、おいこれ大丈夫なのかよ!?」
「おーい、イッセー以外の奴らは一応伏せとけ」
「俺は伏せたらダメなのか!」
そんな漫才のようなやり取りをしている間に機械から光は失われていき、もう大丈夫かと思い、イッセーが近づいた瞬間―――爆発した。強烈な閃光が部室いっぱいに広がる。イッセーは壁際まで吹き飛ばされ嫌な音を立てて壁にぶつかってしまうが大事には至らなかったようで打ってしまった頭を擦りながらアザゼルに文句を言う。
「いてて、全然大丈夫じゃ―――」
「「あうぅぅ……びっくりしました」」
そこまで言って、何故か、重なって聞こえたアーシアの声にまさかと思い、煙のまだ残る中、声の聞こえた方に目を凝らして見てみる。すると、そこには少し涙目でキョロキョロと辺りを見渡す二人のアーシアがいた。
「「え?」」
二人は同時に顔を見合わせて目を大きく見開き、ポカンと口を開く。そして二人いたのはアーシアだけではなかった。ゼノヴィアも二人いてお互いに自分の姿を見てギョッとしていた。そしてレイヴェルも二人いたが―――
「突然、わけの分からない状態に陥る不安感……これも新たな快感ですわ!」
「こ、これは私なのですか?」
恐らくは平行世界から来た方の“レイヴェル”は頬を赤らめて何やらこの状況に快感を見出している。それを見てこちらのレイヴェルは顔を引きつらせる。そのことに片方のレイヴェルはどうやら若干、自分達の知るレイヴェルとは違うようだとここに居る者達は確信する。さらに、イリナも二人いたのだが。
「何、私と同じ顔してるのよ。咬み殺すわよ?」
「怖い! 怖いよ! もう一人の私、怖すぎる!」
明らかに平行世界の“イリナ”と思われる方が視線だけで人を殺せるのではないかと思うほどの目でこちらのイリナを睨みつけていた。その事にこちらのイリナは全身を震わせながら涙目になる。そして何故か、平行世界のゼノヴィアもそれを見てまるで雨の
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