番外編:パラレルワールドに行きます 〜その一〜
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夏も終わりもの悲しい秋へと変わった季節にグレモリー眷属は“顧問”であるアザゼルから新しい発明品が出来たから実験に付き合えという理由で嫌々ながらもオカルト研究部に集まっていた。そして、そこにはいつも違和感なく、居座る紫藤イリナ。そして、つい最近、駒王学園へと転入してきたレイヴェル・フェニックスがいた。
「アザゼル、今度はどんな変な発明をしたの?」
「おいおい、変なのなんて言うんじゃねえよ。今回のはお前らも楽しめるようなものだからよ」
「そう言われると余計不安になるのだけど……で、なんなのかしら?」
今までの発明を思い出して溜息を吐きながらリアスがアザゼルに聞く。そんなリアスの様子など知ったことじゃないとばかりにアザゼルは笑いながら何やらメカメカしい物体を全員の前にドンと置く。その物体は一体何なのかと全員がアザゼルを見つめるとすぐに自慢げに解説をし始める。
「平行世界の自分を呼び出す、装置だ。名づけてパラレル君二号だ!」
「平行世界なんて本当にあるのかよ?」
「僕もにわかには信じられないね」
平行世界という言葉にイッセーと祐斗が信じられないとばかりに怪しげな視線をアザゼルに向ける。しかし、アザゼルから異世界の神である乳神の存在を忘れたのかと言われて、そう言えばと思い出す。異世界があるのなら平行世界があってもおかしくはない。
「それに理論的にも証明できてるんだが……面倒くさいから飛ばすぜ」
「それにして、よく、そんな機械を作れましたわね」
「まあ、これは面白い程、偶然が重なって出来たもんだからな。今まで長いこと研究してきたがあれだけ偶然が重なったのは初めてだぜ。まあ、ともかく実際にやって見せた方が早いだろ」
朱乃の言葉にそう答えて、アザゼルはイッセーの方を見る。そして他の者達もさも当然のようにイッセーの方を見る。そのことにイッセーはゆっくりと辺りを見渡した後に自分を指差す。その事に全員が頷く。
「なんで、俺なんだよ!?」
「こういうのはイッセー君にしか任せられないもの」
「……イッセー先輩しかいません」
「ファイトですぅぅうううっ!」
「そんな無駄な信頼はいらねえよ!」
イリナ、小猫、ギャスパーの激励に激しいツッコミを入れながらも結局は自分がやるしかないのかと折れるイッセー。そして、無茶苦茶いい笑顔で手招きをするアザゼルの元に行き、機械と正面から向き合う。本当に大丈夫なのかと問いかけるが、アザゼルは心配するなと言う。だが、まだ不安が残るのか、ONと書かれたスイッチを押せずに固まる。そんなところにアザゼルが魔法の言葉を語り掛ける。
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