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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
最終話 平凡な日常を望む転生者
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作ってくれた。それを外れる様な真似を絶対にしない。
これから先も大事な家族と生きていくためにも………

「………悔しいな」
「そうだね………」
「ん?」

俺が話した後、夜美とライが小さく呟いた。

「何が悔しいんだ?」
「結局最後までレイを支えたのはエリスだったんだな………って感じたんです私達。もっと負けないように頑張らないといけないですね」
「いやいやいや、確かにエリスには支えられてきたが、それ以上に支えてくれたじゃないか。星達と会っていなかったら今の俺は居ないし、多分こんな風に笑っていないと思う。こうやっていられる事こそみんなのお蔭なんだよ」
「………それならいいです」

そう呟きながら星は嬉しそうに笑顔を見せてくれた。他の2人も同様だ。

「有栖零治さん、目が覚められましたね。でしたら検査をさせて頂くので一時間後にお願いします」
「あっ、はい………」
「検査結果は翌日お伝えしますので、その時は御家族の方もご一緒に居て頂いてもよろしいでしょうか?」
「分かりました」

パッと現れた看護婦の女性は必要事項だけ伝え、さっさと行ってしまった。

「………みんな来てほしいって事はやっぱり良い報告は期待出来ないって事かな?」
「まあこの怪我だもんね〜」
「レイの事だ、大丈夫であろう」

俺の質問にライと夜美が軽い口調で答えた。
正直最悪下半身不全の様な診断も覚悟しているのだが2人の態度を見ると不思議と大丈夫の様に思えてくる。

「ではレイも起きたことですし、私達は1度帰りますね」
「ああ、分かった」
「それじゃあレイ、ゆっくり休んでね!」
「長い間寝ていたから眠くはならないかもしれないがちゃんと寝るのだぞ」
「分かってるよ」
「レイ、ナースさんに鼻を伸ばしちゃ駄目だよ?」
「………大丈夫だ」

俺の答えに間があった事で、優しかった顔が不機嫌そうになった。

「お兄ちゃん………」
「レイ………?」

「冗談だってキャロ、優理!!」

更にはキャロは涙目で、優理はレイピアを持って俺を見たので慌てて否定した。

「まあ取り敢えず明日また来ますのでゆっくり休んでて下さい」
「ああ、気を付けてな」

まだ不機嫌そうな優理と涙目であたふたしているキャロを連れ、星達は部屋を出て行った。

「………良かったな」
「ん?ああ」

空返事だったが俺の心はかなり満たされていた。

「やっぱり俺は星達がいないと駄目みたいだ」

身体も心なしか先程よりも動きそうな気がする。

「しかし準備していてくれって言われても何も出来ないんだよな………」

結局何も出来ず、迎えに来てもらうまで気が付けば寝ていたのだった………













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