6部分:第六章
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のよ。わかってくれたかしら」
「かもな。今はそれを信じられるさ」
天使よりも今ここにいる少女の方が温かい。それを感じながら今前に向かう。
「じゃあな。黒い翼の天使さんよ」
「ええ。頑張ってね」
「そうさせてもらうよ」
後ろから羽ばたく感じがした。そうして上から舞い降りてきたものは黒い羽根であった。ふわふわと舞い降りて来る。
イワノフはそれを手に取った。悪い気はしない。それどころか温かい気持ちになれた。その温かい気持ちを手にして。彼は前に進むのだった。黒い天使の温かさを胸に。
焼け跡の天使 完
2007・11・15
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