マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0936話
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それと名前は知らないが男の騎士が2人と、メイド長のカイネや執事のバーソロミュー、そしてこの屋敷の長でもあるミュイの姿があった。
わざわざ全員集合というのもなんだが、帝国の皇女が敵対国家の本拠地に出向くんだと考えれば、それ程おかしな話でもないのか。
既に俺の空間倉庫の能力を知っている者達はともかく、ボーゼスとパナシュの2人は何故庭に来たのかと、未だに多少恐怖の籠もった視線を俺へと向けてくる。
まぁ、ここでわざわざ焦らす必要もないので、脳裏のリストからサラマンダーを選択して取り出す。
一瞬前まで何もなかった所に、いきなり現れたファイター形態のサラマンダー。
特にこの世界では魔法が発達している為に、科学の類はまだ殆ど未発達だ。
その科学の結晶とも言うべきサラマンダーに、ボーゼスやパナシュ以外の者達も目を大きく見開いている。
「これが……帝都に現れた空飛ぶ剣」
ポツリと呟かれた声は誰の者だったのか。ともあれ俺はそれを聞き流しつつ、早速とばかりにコックピットを開けて乗り込んでいく。
「ほら、こっちに来い。この座席の後ろに入って貰う。迂闊に動いて変な場所を触るなよ。もし空を飛んでいる時にこの機体が落下したとしたら、俺はともかくただの人間であるお前達は間違いなく命がないからな」
その一言に色々な意味で肝を冷やしたのだろう。ピニャとボーゼスの2人は、恐る恐ると座席の後ろへと乗り込むとお互いに動かないように座席や周囲の部分に手を伸ばして身体を固定する。
騎士として鍛えていただけの事はあり、後ろに乗り込む時の身のこなしはそれなりにスムーズなものだった。
「大丈夫だな?」
「あ、ああ。それにしてもこれは……」
「ピニャ様、揺れると大変ですので十分にお気を付け下さい」
そんな会話が聞こえてくるが、本当に大丈夫なんだろうな?
いや、どのみち飛んでしまえばこの世界の馬車に比べると揺れは少ないだろうし、そこまで心配する必要もない……筈だ。
もっとも、初めて乗る空飛ぶ乗り物だ。酔う可能性はなくもない。
ワイバーンの類に乗った経験があれば話は別だが。
「いいか、出発するぞ」
そう告げ、キャノピーを閉める。
上から覆い被さるように下がってくるキャノピーにピニャやボーゼスの2人は軽い悲鳴を上げていたが、それも完全に閉まってしまえば特に問題は無いらしい。
時流エンジンを起動させ、サラマンダーを起動させていく。
機体の操作をしながら、外部スピーカーのスイッチを入れて外でこちらの様子を見ている他の者達へと声を掛ける。
「少し離れててくれ。一応問題はないと思うが、風圧で危険になるかもしれない」
その声に従い、サラマンダーの周囲にいた者達が数m程後ろに下がったのを見計らい……次の瞬
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