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魔法少女リリカルなのは 桜色の星光と黒き月光と紅い炎
第二話(改訂版)
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水無月 桔梗は捨て子だった。考古学者の水無月夫妻に拾われるも、その二人は彼女を養子に迎えて一年後に死去してしまい彼女は二人の顔を知らなかった。
その後は義姉と共に祖父母に引き取られ、小学校を過ごし━━━━。


「はぁ……」


桔梗は溜め息を一つ吐いた。横断歩道の上、前方にはもうすぐ青から赤に変わる信号。左手には荷物を胸に抱えた老婆が一人。すぐ変わる信号を前に立ち往生していた老婆の手を握り横断歩道をゆっくり渡っていく。


(すまんな……まだ見ぬ担任……)


これは確実に間に合わない。転校初日から遅刻では教師もお怒りだろう。
そう思って桔梗は再び溜め息を吐いた。









「で? 噂の転校生は呑気に遅刻してるって訳?」


私立聖祥大附属中学校の教室で四人の少女の一人━━━━アリサ・バニングスはHRが終わった後の時間に気炎を吐いていた。


「まぁ、何か事情があるのかもしれないし……」


「そうだよ……まだHRが終わっただけだよ」


「なのはもすずかも甘いのよ! こういうのは第一印象が大事なのよ!」


「あはは……」


宥めても止まらないアリサに高町 なのはもフェイト・T・ハラオウンも月村 すずかも苦笑いを浮かべるだけだった。


「それに……なのは達だってずっとこっちに居る、ってわけでもないんでしょ……」


「うん……」


「今回戻って来れたのも任務だからね……」


さっきまでの勢いから一転、アリサは暗い表情で声を潜め、なのはとフェイトの声もトーンが下がった。


「もう少し仕事の量を減らしてくれてもいいと思うんだけど……」


「まったくよ……! なのは達だって生活があるのに……!」


「仕方ないよ……人手が足りないのは本当だし……」


すずかの言葉にアリサも同意するが、なのはは笑って首を振るだけだった。そして親友の考えを知っている二人も諦めたように顔を見合わせた。


「まあ、それはいいのよ。だ・か・ら・こそ……! 転校生が遅いのが納得いかない! もし今日来なかったらまた会えるか分からないでしょうが!?」


「結局そこに帰ってくるんだ……」


とはいえ、それも自分やフェイトに気を遣ってのことなのだ。そう思えば自然と嬉しくてなってくる。
その時━━━━。


「あ……」


すずかが小さく声を上げるのと同時に教室のドアが開き、教師と、その後に続いて見慣れない少女が教壇に上がった。


「静かに……それでは授業の前に転校生の紹介を行います」


ざわめきが消えたところで少女が黒板に名前を書いていく。


”水無月 桔梗”


そこで自分の
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