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子供
1部分:第一章
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「しかしだ。何故だ」
 また言う為由だった。
「御前は左利きだ。わしは右利きでな」
「で、俺が親父の子供かどうか疑ってるってわけか」
「あれか?右腕が事故で左腕を訓練でやったとかか」
「何の漫画だよそれ」
 ふざけてるのかという言葉が顔にはっきりと書かれていた。
「何時の時代のスポ根漫画なんだよ。そもそも親父あの漫画のチームとはライバル関係にあるだろうがよ」
「あの球団は敵だ」
 傲然と言い放った。
「わしにとっては不倶戴天の敵だ。それ以外の何者でもない」
「そうだよな。それにあの漫画は左腕が駄目になってそれで右腕が元々利き腕だったってわかったんだよな」
 思えば強引な設定である。
「で、俺は元々左利きなんだがよ」
「左腕に何かが宿っておるのか?」
「何がだよ」
「例えば刃物に変わるとかだな」
 また漫画の話を出す為由だった。
「そういうのはないか?」
「俺は化け物か」
 何の漫画なのはすぐにわかって今度は少し頭にきた為雅であった。
「で、あれか?人食う怪物共と闘うのかよ」
「実際はそうではないのか?」
「そんなわけねえだろ」
 これはもう少し考えなくてもわかることだった。

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