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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
瑞雲 イリデセント クラウド
脚本奏者
第25話 夜明け
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が、幾つかの仕様変更を行った改良型の迫撃刀と追撃刀の納品も一緒です。」
紅の軍服を纏う美丈夫、真壁助六郎が主たる蒼を纏う若き将へと報告する。
英雄の為の剣、救国の英雄に相応しき甲冑にして騎馬
其れが、仕上がったのだと彼は言っていた。
「また欧州とも中隊支援砲のライセンス生産の契約を取り付けと、例の技術と施術の為の段取りが整ったようです。
中隊支援砲の方は戦車・戦艦の砲身製造拠点を転用すれば比較的速やかに製造に移れるでしょう。」
「うむ、良きに計らえ。」
不敵な笑みを浮かべて、それに頷く今や日本武家の中枢に食い込んだ五摂家が一、斑鳩家当主、斑鳩崇継。
そんな主に真壁助六郎はやや不安げな顔色を表す。
「ですが―――よいのでしょうか、この仕儀は国防省と行政が欧州との関係強化のために行った外交。
云わば成果を横取りするわけですから官僚どもは元より、帝国軍も政治家共も良い顔はしないでしょう。」
「気にするな、単なるついでの使いに過ぎないというのに目くじらを立てているのなら寧ろ笑ってやるといいさ―――何をそんなに怯えているのだ?とね。
それに我々は曲りなりにも次期主力機開発を担っている。ならば次の戦場に対するシミュレーションは必要不可欠だ。我々がアレを手にするのに何ら問題はあるまい。」
「――分かりました、次期主力機開発の一環という事で話を通します。尤も、緊縮原理主義者の葛栄司郎とその取り巻きである樹下保志共の反発が予想されますが。」
「ならば、君らが前線に立って兵の代わりに喰われてくれるのかと嫌味でも言ってやれ――しかし、そろそろ第五計画派も目障りに成って来たな。」
一抹の憂いのような表情を見せる斑鳩。今日本の財務を取り仕切る財務省はアメリカよりだ。そして、彼らの主張は第五計画派の言葉そのままだ。
曰く、G弾によりBETAを殲滅し、既存兵器のみでその残存掃討を行い、新型機は全く不要―――そういう主張だ。
今回の新型機開発計画の為の予算も三分の一程度にまで削減された始末。
しかし、彼らのアメリカとのパイプは今の日本には必要なものだ。実際、政策提案能力に関しては小学生以下だが、組織統治能力“だけ”ならば右に出る者はいない。
「彼奴等を野放しにしておけば、榊退陣後を握るであろう野党政権は間違いなく財務省の犬でしょう。その直前に幾らかの道化芝居はあるでしょうが。
有力野党の能田議員は財務省出身、他にも主力と成り得る議員は二人ほど居ますが、どちらも金持ちなだけ、勝手に自滅していく。其のあとは専門知識も何の意味のない汚職とその誤魔化しの為の連立政権とその集離が繰り返され続ける事となります。」
「やれやれ、国民には薄暗い話題ばかりとなるだろうな。」
「間違いなく、経済政
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