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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-13 仲間との絆
Story13-2 回廊を突っ走れ
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も……どこに……」
長い一本道の途中で、幅は広いが身を隠せるような枝道の類はない。
「ま、私に任せて」
マリンが俺を手近な窪みに引っ張り込むと体を密着させ、左手を上げてスペルを詠唱する。
すぐに緑色に輝く空気の渦が足許から巻き起こり、体を包み込んだ。
「あと2分ほどで視界に入ります」
レイの言葉から緊迫した数秒が過ぎて行き、やがて、俺の耳にザッザッという足音が微かに届き始めた。
その響きの中に、重い金属の響きが混じっている。
その音とは関係なく、僅かに響く飛行音。
「あれは……何だ?」
「何?まだ見えないでしょ?」
「プレイヤーは見えていない。あれはモンスターか? 赤い、ちっちゃいコウモリ……」
洞窟の暗闇の中に、小さな赤いコウモリが飛翔し、こちらに近づいている。
「……くっ」
マリンがそれを確認したらしく、小さな罵り声を上げて窪みから道の真ん中に転がり出た。
自動的に隠蔽魔法が解除される。
「お、おい、どうしたんだよ」
「あれは、高位魔法のトレーシング・サーチャー! 潰さないと!!」
マリンが風魔法で迎撃する。
コウモリは避けようしたが、すでに遅く、パタっと音を立てて消滅した。
「街まで一気に走るよ!」
「え……また隠れるのは駄目なのか?」
「トレーサーを潰したのは敵にももうばれてる。この辺に来たら山ほどサーチャーを出すだろうから、とても隠れきれないよ。
それに……さっきのは火属性の使い魔。それがどういうことか、頭のいいセイ兄なら分かるよね」
「……サラマンダーか」
「今接近してるパーティーもサラマンダーの集団と見て、間違いないね。
多分、そこそこレベルの高そうな集団狙って装備とか巻き上げて資金にしてる連中だわ」
そのやり取りの間にも、ガシャガシャと金属音が混じった足音が大きくなっていく。
「なら急ぐぞ!」
俺たちは走り出した。
Story13-2 END
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