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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
ありふれた冒険譚◆冒険の始まり
第六話 第一層ボス――IllFang the Kobold Load――
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センチネルと対峙する。『リーバー』の初期モーションを起こして敵を見据えた、その瞬間……!



「ダメだ!!全力で、後ろに跳べ!!!」



キリトの絶叫が周囲の時間を止めた。マルバは、『リーバー』に引きずられてセンチネルに向かいながら、首だけをそちらに向ける。キリトが目を見張る、その先に……カタナを持つボスが、何らかの技を発動させようとしているのが見えた。その先にいるのは、何故かディアベルただ一人。
ディアベルは発動しかけたソードスキルをキャンセルし、防御態勢をとったが……ボスのカタナはディアベルの盾を下方から強打し、ディアベルは盾ごと上空に吹き飛ばされた。
それを襲う、ボスの凶刃。キリトが遠い位置から何かのソードスキルを発動させながら飛びかかるが……あれは間に合いそうにない……!
と、左手に衝撃を感じた。『リーバー』がセンチネルにヒットして、そのまま突き抜けようとしている。とっさにセンチネルに突き刺さったままのナイフを抜き取り、右側に振りかぶるとボスに向かっておもいっきり投げつける。少し重い単発投剣スキル、『トルネード』はまるでブーメランのような軌跡を描いた。カタナを持つ右手に突き刺さり、ボスは動きを一瞬止め……

だが、それだけだ。投剣スキルは総じてディレイさせる時間が少ない。


空中でなすすべがないディアベルをボスのソードスキルが襲った。恐ろしい速さの三連撃。一気にディアベルのHPゲージが減っていき、HPゲージの減少が止まる前にキリトの目前に墜落した。


ディアベルの弱々しく震える声が少し離れた場所にいるマルバにもかすかに届いた。
「……頼む、キリトさん。ボスを、……倒し」
ディアベルのHPゲージは彼が最期の言葉を言い終えることなく全損し、彼はその場で消滅エフェクトを散らした。









「ぎゃああああぁぁぁ!!!!」
ブロック部隊の悲鳴が停止した時間を動かす。呆然としていたキリトとマルバ、アスナは我に帰り、互いの顔を見交わした。同時に頷く。

「行こう、マルバ、アスナ。最期の攻撃、一緒に頼む」
「「了解」」



三人でボスに向かって全力疾走する。ブロック部隊のHPゲージは全員がイエローカラーだ。このままでは回復している暇はない。

マルバは走りながら腰のポーチから投げナイフを取り出した。本命のナイフはさっき『トルネード』で使ってしまったため、まだボスに突き刺さったままだ。このナイフではほとんどダメージを与えられないだろうが……
マルバの放った『シングルシュート』はボスの腰のあたりに命中した。ボスがこちらに向き直り、カタナを低く構えた。キリトがそれに極めて似た構えを取る。ボスのソードスキルが発動する直前、それをまるで見切ったかのように――キリトはベータテ
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