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リリなのinボクらの太陽サーガ

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りますわね。恐らく元となったFOXHOUNDも優秀な狙撃手でしょう。そこから本棟までの距離は約300メートルですが、人一人を狙撃するには十分過ぎる距離ですわ』

「だが、この道以外では地上の雪原しか本棟へ行けない。そしてそっちの道はセキュリティが満載だ、今後の事も考えるとそちらを使うのは明らかに得策ではない」

『では、もしかしてここの強行突破を図るおつもりで?』

「当然だ、このまま縮こまっていても何の解決にもならん。ならば一縷の望みに賭ける方がマシだ」

『常々、あなたの決意には感服いたしますわ。……わかりました、では狙撃手が発砲するタイミングをこちらから伝えます。あなたはタイミングに合わせて回避を行ってください』

「心得た」

実に5年ぶりと久々で、更に居場所は離れているエレンとのコンビネーションだ。本当に上手く行くのかどうか、その事に対する不安や心配は当然ある。しかし……仲間を最後まで信じずに、やり遂げられる訳が無いだろう?

『カウントゼロで開始します。……3』

無線越しにエレンと呼吸を合わせ……、

『2……』

狙撃手のいる場所を壁越しに見つめ……、

『1……』

ゼロシフトの発動を瞬時に行えるようにセット。

『ゼロ! 発砲確認!』

俺が飛び出した直後、待ち構えていた狙撃手が発砲してくるが、それは同時発動したゼロシフトで回避する。やはり絶対に当たらなくなるゼロシフトの性能は凶悪なのか、狙撃手がほんの僅かに驚いているのがわかる。

『発砲……来ます!』

「はぁっ!」

エレンの声に合わせて、ゼロシフトを発動。銃弾は俺の身体を素通りし、床に跡を残していく。照準は正しいのに、その銃弾は決して俺には届かない。その事実を狙撃手は受け入れられなかったのか、徐々に発砲の間隔が短くなっていくのと並行して照準がブレていた。回避の回数が増えた事でその分ゼロシフトを使い、エナジーの消費が激しくなっていく。

そして目標まで10メートルを切った時、エナジーが枯渇した。

『サバタ!?』

「………」

最後の銃弾は回避にゼロシフトを使えない。その事に気付いたエレンが俺の名を呼び、狙撃手は残った最後の一発を、意地で持ち上げた狙撃銃の照準を俺の頭に定めて撃ってくる。
鋭い円錐状の弾丸が、ジャイロ回転しながら目前に迫り、無線機越しにフェイト達が息を呑む。遮る物も無く、凄まじいスピードで伸びる銃弾は真っ直ぐ俺に向かい……、

キンッ!

眼前に動かした暗黒剣の刀身で弾かれた。最初の狙撃をこの剣が弾いた事実に狙撃手は気付くも遅く、俺は既に1メートル以内に接近を果たしていた。そして負けを認めたのか、暗黒剣を突き付けられると潔く狙撃手は使っていた銃、“PSG1”を置いて両手を上
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