祭の賑わいと解ける緊張
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同情などは一切しないが、この分だとこいつの後に控えているスケジューリングを改正する必要が出てくる。
『比企谷君、巻くように指示を出して』
『さっきから出してる。緊張だかで見えてないみたいだが』
『そう、私の人選ミスかしらね』
『おい、それは俺の存在感の無さを揶揄してんのか!』
『誰もそんなこと言ってないわ。
それよりどこにいるの?客席?』
『めっちゃ揶揄してんじゃねぇか!て言うか見えてんだろお前……』
こいつらは何をしてんだ?楽しそうで俺も混ぜてほしいんだけど。
『以降、スケジュールを繰り上げます。
各員は相模さんのフォローをお願いします』
こんなときになっても相模に自立を促す…俺には到底出来ない真似だな…。雪ノ下のそう言うところは、素直に学ぶべきなのかもしれないが…ないな。
「今日はお集まりいただきありがとうございます」
講堂裏。そこに集まった10名ほどのボランティアの人達に挨拶をするべく、俺は声を張り上げる。
「事後報告で申し訳ありませんが、祭りを楽しんでいる人の中でひたすら活動など、疎外感剥き出しで詰まらないでしょう。なので、皆さんは祭りを楽しんでいただき、その過程でゴミ拾いなどを行っていただければ十分です」
本来ならこう言うことは許されないだろう。
しかし今回集まったのは全員が顔見知りで信頼感系だって気づけている。皆絶対にやってくれると確信しているのだから、これくらいの妥協は許されるはずだ。
「九十九ちゃん、ゴミはどうするかね?」
「各階に三ヶ所のゴミ袋が設置されています。足りなくなった場合、または満帆になった場合は会議室が用途の場所になりますのでそちらへ行っていただければ大丈夫です」
「いやぁ、こりゃ前回より盛り上がりそうだねぇ」
「ありがとうございます。
それでは各自、楽しんでください。お願いします!」
よし、これでボランティアの動きは問題ないはずだ。
あとはクラスの見回りと確認と時間調整だけだ。
先ずは校庭に行ってみるか……。
「よう。雪ノ下」
見回り中、偶然ながら雪ノ下の姿を見かけて声をかける。
「鳴滝君…そろそろエンディングセレモニーの最終打ち合わせが始まるわ。
講堂に向かってちょうだい」
「ああ。これから向かうさ」
雪ノ下の言葉を肯定で返して歩き出そうとしたとき、俺達の隣を走っていく二人の女子がいた。
「ほら!早くしないと終わっちゃうって!」
「待ってよぉー!」
「……何だ?」
「行けば分かるわよ」
そう言って先頭を歩き出す雪ノ下。俺は理解できずに雪ノ下についていくのだった。
講堂二階エントランスホール。
そこか
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