虹色の猫
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マリーを弔った御剣は、惹かれるようにその場から次の場所へと向かった
そこは特に何もない森で…でもよく見てみるとマリスのいたところから少しした森であった
そこには教会があって俺はそこでまたあの少女に会った。その少女の名前はリリー
俺は当てもない旅の途中の幻想と失意の中で吐き気と無力さの渦に苛まれた
リリーはなにも動かない塊のようにじっと御剣を見ていた
まるでこれまでに何回も同じようなものを見てきたもののように
リリー『そう…マリーお姉さまを殺ったのね…』
それがあなたの答えなら、私はもう何も言わない…だってあなたの中にいる修羅は、貴方を食らいつくしているのだもの…
なら貴方は結局、こうなることを知ってここに来たってことになる
リリー『殺すのをわかっていてマリーに会ったのね…それで何も知らないふりして、私に会いに来た…』
そうなることが必然…運命と同じように…未来を知ってそれをすることは必然。善人ではない。自分に言い聞かせることすらない
知っていて悪行をするのと同じ…
御剣はリリーの前で棒っきれのように立ち尽くす。震えているのは前にいる少女の寒気の様なものから
這い出る孤独。理解してもらえない孤独。この少女なら自分のこともわかってくれるのではないかという期待も一瞬のうちに砕かれる
リリー『エリーはやらせない。貴方は孤独が似合うのだから!』
リリーと御剣の孤独を賭けた争いが始まる
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