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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0934話
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したピニャは、次の瞬間には我に返る。
 ……また、都合良く我に返るな。いやまぁ、このままでは帝国の中でもかなり重要なイタリカを俺達の手に渡す事になると、本能的に察知したからか?
 ともあれ、我に返ったピニャは空間に映し出されているエザリアの姿に一瞬驚きながらも、口を開く。

「さすがにこのイタリカをそちらにやる訳にはいかん。かと言って、そちらとしてもこの地を欲しているのは理解している。……どうだろう、この地での商売やシャドウミラーの活動については妾の名に於いて保証しよう。その代わり、いざ何かがあった時にはシャドウミラーも手を貸してくれるというのは」
『ふぅ、ん。つまりイタリカを一種の中立地帯にしたいという訳? こちらが一方的に譲渡しているように思えるけど? 私達の戦力がどれ程のものなのかは、それこそ自分の目で確認したんでしょ? そこまで譲歩する必要があるのかしら』
「う、うむ」

 一瞬、気圧されたピニャだったが、すぐに我に返り口を開く。

「確かにそちらの戦力が妾の想像を超えるものであるというのは理解している。しかし盗賊を撃退した例を見れば分かると思うが、侵略者に対しては抵抗する事になるだろう。そちらとしても、折角この地を占領したとしてもイタリカをまともに運営出来ないのでは意味がないと思うが。その代わりと言ってはなんだが、シャドウミラーに対してはイタリカでの全ての税を免除とする」
『……なるほど。それでもまだこちらが譲り過ぎなような気がするけど……まぁ、条件自体は悪くないかもしれないわね。ただ、そこに追加でシャドウミラーの部隊はフォルマル伯爵領を自由に行き来出来るという権利をくれるかしら?』
「それは……占領するという訳ではなく、あくまでも行き来出来る、というのでよいのか?」
『そうね。そこまで認めてくれるなら、今回の件は幾らか不満があるけど呑んでもいいわ。……どう?』
「……承知した」

 数秒の沈黙の後、やがて頷くピニャ。
 実際フォルマル領内だけとはいっても、大手を振って自由に移動出来るというのはそれなりにありがたい。
 まぁ、俺達の場合は機体に乗って空を飛んで移動するのが普通だが、それでもハイエルフやイルメヤの移動、ありは従属国とのやり取りとかは楽になるだろう。
 その後も10分程エザリアとピニャ、ハミルトンがやり取りをし、新たに今回の件の報酬としてハイエルフ達の使う日用雑貨の類を俺達が貰うことになり、やがて交渉が正式に纏まって終了する。
 個人的に言えば、食料の類も出来れば欲しかったんだが……籠城をしようとしていた為にその辺は厳しく管理されており、あるいはそれなりに権力を持っている者達が保管している物も多いという事で、その分は日用雑貨に回して貰うことになった。
 それぞれの交渉内容が書かれた書類にサインを
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