神の怒り
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の様だな。ほぼ全軍で追っかけてくる気らしいぞ」
「喜ぶべき、なのでしょうね。少なくとも無視されるよりは遥かにマシです」
「……マシって言えるのがマトモじゃない奴なんだが」
ダークネスウイング……いや、既に戻っているダークが、自前の食料を食べて言う。因みに、つい先程漆黒騎士団も到着し、団長のジョー、副長のエトナが揃って真後ろに待機している。
騎士長ベルクーリが、口を開く。
「今後の方針だが……基本的にはダーク……いや、闇神ダークネスウイングの騎士団と共同し、囮部隊の整合騎士五と千二百五十の衛士の最後の一人が倒れるまで、ひたすら敵軍を引っ張り、頭数を削いでいく、と言うことで良いんだな?」
ベルクーリの言葉に、アリスが頷く。
「私はそう考えています。既に、侵略軍五万の内半数以上を殲滅し、また最も厄介と思わされた暗黒術師隊もダークネスウイングが全て掃討しました。後は敵主力たる騎士と拳闘士をある程度消耗させ……そして暗黒神ベクタさえ倒せれば、残敵が休戦交渉のテーブルに着く可能性は高い、と思いますが如何でしょう?」
「そいつは俺も賛成する」
「うむ……問題は、その時敵軍の頭が誰になっているのか、と言うことだがな……。シャスターの小僧さえ健在ならばな……」
「……ん?シャスターって、暗黒騎士の?」
すると、ベルクーリが言う。
「ああ。あの小僧なら、交渉のテーブルに着いてくれるかと思ったんだが……」
「ああ、そいつならうちで預かってるよ?」
すると、ベルクーリが呆けた顔をした。
「……は?」
「ああ、いや。一度道を間違えてだな、シャスターが殺される前の所でベクタの城に行ってしまったんだわ。序でにそいつを救出して、ある程度撹乱させて逃げたから討伐の時間が無かったんだわ」
ダークは笑いながら言うが、ベルクーリは何故か真剣な顔でダークに言う。
「でかしたぞ小僧!!これなら此方にも勝ち目は在る!!」
「……え?そんなに重要な人物だったのか?」
「あいつらに取っては目の上のたんこぶ、我々にとっては希望だ!!よくやってくれたぞ!!」
ダークはポカーンとし、アリスもまたポカーンとした。
そこに、レンリが現れた。
「報告します、騎士長殿!この先八百メル程南下した所に、伏撃に利用可能と思われる地帯が広がっています!」
「よし、偵察ご苦労。全軍をそこまで移動させてくれ、配置は追って指示する。お前さんの竜はそろそろ限界の筈だ、たっぷり餌と水を与えて休ませておけよ」
「はっ!」
「そんじゃ、俺らも部隊移動させっぞ!ジョー、エトナ、手伝え!」
「「イエス、マイロード!!」」
騎士礼をすると、ダークは二人をつれて、自らの騎士団の所に出向いた。
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