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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
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つではない。つまりは現時点でグリムの野望はほぼ潰れたといっていいだろう。
「あーあ、こうなったらしゃあねえや。魔王連盟の目的の方に全力を尽くすか。」
「おう、そうしろそうしろ。そうしてくれれば俺は今すぐにお前を消し飛ばす理由ができる。」
「それは本気で簡便だな。すぐそばに護衛もいるけど、今の君になら通用するかどうか・・・」
「なんなら、今すぐに本気を出せるようにしようか?剣術と体術は無理かもだけど、呪術戦ならいくらでも行けるぜ?」
「よし、逃げよう。」
一輝の言葉が終わるのと同時にグリムはそう言い残して一瞬で消えた。何とも素早い逃げ足である。
そして、静かになった部屋に残る一輝はベッドに横になり、天井を見る。そのまましばらくしてから、自分の手を視界に持ってくる。そこには、旗印の刻まれたブレスレットが。
主力全員に配られたはずのそれ。しかし十六夜は身につけていないそれ。
「・・・ま、俺からできることは何もないか。」
一輝はぽつりとそう呟いてから、瞼を下し、眠りについた。
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