第六十六話
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「………王双だな?」
「何者だ?」
俺達の前に八人の間者らしき者が現れた。
「武器庫を破壊すれば出てくると踏んだがいきなり大将に出会えるとは願ってもない。我等の主君のために死んでもらうぞ」
「………劉備か?」
「はて、何の事やら?」
………何か北辰とその部下みたいだな。
「袁紹、笛を鳴らせ」
「いちいち私に命令しないでほしいですわッ!!」
ピイィィィーーーッ!!!
袁紹が笛を鳴らす。
「クックック。笛を鳴らすのは構わんかま果たして味方は来ると思うか?」
間者―――暗殺隊の隊長らしい奴がそう言う。
「フン、俺が鍛えている部隊と仲間なんだ。そう簡単にはやられはせんッ!!」
俺は牙突を構える。
「お前達はあの三人の相手をしてやれ」
『ハッ!!』
暗殺隊の部下が頷く。
「久しぶりの運動だから鈍ってないかな?」
「大丈夫だって斗詩。危険だったらアタイが助けてやるからさ」
文醜と顔良の二人が己の武器を構える。
「で、私は何をすればいいんですの?」
空気を全く読んでいない袁紹が呟いた。
「………見学か?」
俺は袁紹にそう言った。
「戯れ言はもういいな? 何分、我等も忙しい身なのでな」
「律儀に待ってくれてありがとな。こちらから行くぞッ!!」
俺は暗殺隊の隊長に突撃する。
「その技は既に孫堅が見切っている事は知っているぞッ!!」
ブシュゥッ!!
暗殺隊の隊長は孫堅同様に避けて傷が塞がったばかりの左肩の下付近に短剣が突き刺さる。
「更に貴様は上からの攻撃を出来んと見えるからなッ!!」
隊長はジャンプをして上から俺に襲いかかろうとする。
「阿呆がッ!! 既に上からの攻撃は練習済みだッ!!」
俺は氣を脚を送ってジャンプした。
「何ッ!?」
俺が攻撃出来ると思ってなかったのか、隊長はかなり驚いている。
ブシュゥッ!!
「俺の牙突は刺すだけじゃないぞッ!!」
空かさず俺は横薙ぎの攻撃に移る。
ブシュゥッ!!
「ガアァッ!!」
隊長の血が俺に降り掛かる。
『隊長ッ!!』
顔良と文醜と戦闘していた暗殺隊の部下が隊長がやられたのを見て絶叫した。
「よそ見厳禁ですッ!!」
「そのまま寝とけッ!!」
動揺している暗殺隊に二人はトドメを刺していく。
「グ………我等精鋭がこう簡単にやられるとは………」
右の脇腹から血を流しながら暗殺隊の隊長はそう呟く。
「さて、何処の者か答えてもらおうか」
「それは………」
隊長はそう言って袁紹を見
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