第十五話 緒方中尉!!バスケと空軍の関係は知らん!その九
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「まさにボロクズの様になってな」
「鼻が落ちて脊髄や脳味噌までやられて」
「全身腐ってですか」
「酷い場合にはそうなる、大体十年で死ぬ」
「それ潜伏期間も入れてですか」
「十年ですか」
「そうだ、そこまで入れてだ」
そのうえで、というのだ。
「十年で死ぬ、シューベルトも梅毒で死んだという」
「あっ、あの人もそうですか」
「チフスじゃなくて」
「一説にはだ」
梅毒だったというのだ。
「彼は梅毒で死んだ、清の同治帝もそうだったという」
「ああ、皇帝もですか」
「梅毒で死んだりしたんですか」
「そうだ、お忍びであまり質のよくない遊郭に出入りしていたという」
ここが重要だ、時代によってはそうした店も衛生管理が悪い、今もいい加減な店はそうだが昔は衛生という概念が薄かったのでそうした店はまさに性病の巣だったのだ。
「そしてだ」
「梅毒になって、ですか」
「身体中腐って鼻が落ちて死んだんですね」
「そうも言われている」
他には天然痘説もある、僅か十九歳で死んでいいる、そうしたことを知る年齢になって数年で死んでいるのでこちらの方かも知れない。
「加藤清正や結城秀康もそうだったというしな」
「加藤清正さんもですか」
「あの人も」
「俗にな」
「作者の母方のお祖父さんの出身地の殿様で」
「熊本城を築いたんですよね」
「最初は余計なことだが。こういう話は前にもしたな」
梅毒のことにしても加藤清正のことにしてもだ。
「この作品で話していたか」
「ですかね、まあ梅毒は怖いってことで」
「気をつけろってことですね」
「頬が腐ってその中の歯が見えるとも聞いている」
読者の方は決して想像されない様に、この描写は。
「髪の毛もごそっと抜ける」
「げっ、禿にもなるんですか」
「それはえげつないですね」
「そうなりたくないのなら本当にな」
「気をつける」
「それが第一ですか」
「その通りだ、遊ぶこともいいが気をつけなければならないことは気をつける」
悪田部の言葉はこのことも淡々としていた。
「さもないと泣きを見るのは自分だからな」
「ですね、じゃあそのことは」
「絶対に気をつけます」
「女の子といい思いして死にたくないですから」
「ずっといい思いしたいですから」
「そんな身体が腐るとか」
「そんなの御免ですよ」
二人は本音も言った、そしてだった。
二人は悪田部にだ、あらためて言った。
「名古屋ではきし麺とか楽しみます」
「名古屋の地酒も」
「名古屋コーチンにういろうも楽しみます」
「風俗はあらためて」
「わかった、では高崎聖子さんの写真集とDVDも用意しておく」
そちらは律儀に覚えている悪田部だった。
「全ては勝ってからな」
「はい、ボーナスとして」
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