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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0933話
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り椅子に座っているピニャはどこか惚けた表情を浮かべたままだ。
 ハミルトンは、シャドウミラーと帝国の戦力差が分かっているからか、それ以上は何を言うでもなく俺とエザリアの会話に耳を傾ける。

『つまり、私がやるべきはこのイタリカに関する交渉な訳ね?』
「ああ。忙しければレオンでも良かったが……大丈夫か?」
『ま、今ならね。それに、そう難しい交渉でもないでしょうし。……さて、そちらの交渉相手は誰かしら』

 チラリ、とエザリアの視線がピニャ達へと向けられる。
 豪華な椅子に座っているのは、ピニャとフォルマル伯爵家の当主であるミュイ。
 だがピニャは未だに心ここにあらずといった状態であり、ミュイはまだ幼い。そうなれば当然交渉出来る相手というのは限られてくる訳で……

「私がお話を伺いましょう」

 結局、この中で最もその手の交渉に強そうなハミルトンが口を開く。

『そう。ではアクセル、まずは事の成り行きを教えて頂戴』
「俺達がイタリカに来た時、盗賊に襲われた後だった。で、ここの重要性を考えるとそのまま盗賊達の好きにさせる訳にもいかないから、俺とムウ、ムラタ、高畑、ロゥリィ、テュカの6人で盗賊を待ち受けて、俺の待っていた場所に盗賊が来たから10人くらいの捕虜以外は全部殺した。まぁ、ロゥリィが乱入してくるとかいう騒動もあったが」

 成り行きを簡単に説明すると、ロゥリィがどこか拗ねたように顔を背けているのが分かる。
 まぁ、聞いた話によると殆ど本能的なものだって話だし、しょうがないんだろう。
 ともあれ俺の話を聞いたエザリアは、小さく頷きながら呆れたような視線をハミルトンの方に向ける。

『一応聞いておくけど、そのイタリカという場所は帝国領なのよね?』
「ええ」
『自分達の領土も守り切れない帝国……か』
「貴方達がっ! ……いえ、何でもありません」

 挑発的なエザリアの言葉に一瞬激昂しかけたハミルトンだったが、すぐに落ち着きを取り戻す。
 へぇ、なかなか。
 それはエザリアも感じたのだろう。小さく笑みを浮かべ……次の瞬間には最大級の爆弾を口にする。

『そのイタリカという街、シャドウミラーに献上しなさい』
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