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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0933話
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えが嘘だったかのように震え始め、口を開く事すら出来なくなっている。
 ここで盗賊をしているって事は、連合諸王国軍の中でも帝国に擦り寄っているって事で生贄にされ、俺達と内応した国の軍隊が撤退する為の捨て石にされた部隊であり、それはつまり俺達シャドウミラーの力を文字通りにその身で受けた者達の残党なんだから、それは分からないでもない。
 それに大人しくこっちの言葉に従ってくれるのなら大歓迎だしな。

「そういう訳で、この状況で逃げ出そうなんて馬鹿な真似は考えるなよ? もしそんな真似をしたら、そいつは間違いなく色々と愉快な事になるだろうからな」

 俺の言葉にコクコクと頷いている魔導士達から影槍を解除し、取りあえず自由にする。その後、空間倉庫から取り出したロープで全員の手を縛り、そのまま引き連れてイタリカまで向かう。
 ……最初影のゲートで転移しようかとも思ったんだが、あの怯えようを考えると下手をすればパニックになる可能性が高かったし。

「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」

 そしてイタリカに向かって進めば、当然その近く盗賊を相手に暴れていたロゥリィの近くへと進む事にもなる。
 捕虜になった魔導士達は、俺も怖いがロゥリィも怖いとばかりに顔色を真っ青にしながらひたすら黙り込んでいた。
 その様子を見つつ、指をパチンッと鳴らして炎獣の姿を消す。
 捕虜はそれにも驚いていたようだが、今はそれを気にする事はなくロゥリィに声を掛ける。

「それで、落ち着いたか?」
「……えぇ、何とかぁ。ごめんなさいねぇ」
「ま、お前は別にシャドウミラーのメンバーって訳じゃないからな。けど、後でムラタに礼を言っておけよ。お前の代わりに南の城門に向かったんだから」
「分かったわぁ」

 そう告げるロゥリィの頬は赤く、誤解を恐れない表現で言えば発情していると言うのがピッタリだった。
 10歳程の年齢で成長が固定されているロゥリィだが、その手の趣味がある奴が見れば一発でどうにかなるんじゃないだろうか。
 いやまぁ、ロゥリィの実力があれば変態が襲い掛かってきてもあっさりと返り討ちにするだろうけど。
 そんなロゥリィを従えながらイタリカの城壁へと近づくと、爆発的な歓声が上がって城門が開く。

『うおおおおおおおおおおおおおお!』

 その歓声の中に含まれている歓喜は、自分達の故郷であるイタリカを盗賊達から守り抜いたからこそだろう。
 俺が連れている捕虜に関しても、思うところはあれどもロープで連行されており、イタリカを守り抜いたという状況から特に何かをする者もいない。
 歓声に包まれたまま領主の館へ到着すると、そこにはムウやムラタ、高畑、テュカらの姿もあった。

「こっちに来たのか」
「ああ。一応見張りとして残った方がいいんじゃないかって言ったんだ
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