BOB本選
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えた。キリトがどこまで死銃について説明したかしらないが、あの男に対する恐怖が出てきたみたいだ。
見ると後ろから死銃が馬に乗って、銃を構えて追い掛けて来ている。
「ダメ、ダメよ逃げ切れない…馬の方が踏破力が高いの…車なんかじゃ…とても…」
なんで馬の方が車より早いんだよ!普通車だろうが!ジープだからいけないのか?
だあぁもう!さっきからシノンは震えが止まっていないし…。仕方ない、こうするしかないか!
「シノン、確り捕まってろ!」
「え?」
俺はドリフトターンして、ハンドルを離して椅子の上に立った。
死銃が容赦無く発砲してくる銃弾を手甲で弾きながら奴の馬にまっすぐ接近する。
「え?ちょっ…なにするつもり…?」
シノンは慌てて聞いてくるが、もう遅い。
車と馬がぶつかる直前に俺はシノンを抱えてジャンプする。
そして、俺の後ろでは大爆発が起きた。
「きゃあぁぁぁぁっ??????」
シノンの悲鳴が響き、俺は着地する。
そのままさっき車があった所に走るがそこでキリトとすれ違った。
「ケン!?これどういう…」
「状況の説明をしてる暇はない。
シノン連れて車で逃げろ」
「お前は?」
「車をぜんぶ破壊してあいつに追わせないようにする。
その後は死銃と一騎打ちかな」
「…勝てるよな?」
「さあな。ま、やるだけやるさ」
俺はシノンをキリトに預けて死銃に向き直る。おそらくあいつも生きているだろう。
俺は腰を落として拳を構える。
だが、そんな俺に後ろから裾を捕まれた。振り向けばシノンが立っていた。
「どうした?」
「お、願い…一人にしないで…」
「キリトがいる。心配はない?」
「ダメ…置いてかないで…死んじゃうよ…」
「俺は死なねぇよ。神様ボディだからな」
しかしこの様子だと死銃のトリックに気づいてないみたいだな。
かといってこのまま説明する暇もない。
「キリト、行け。お前は死銃のトリックを知らない。あいつには勝てない」
「……!分かった」
「え?待ってよ…」
「それと、」
シノンの制止を無視して、俺はキリトに言った。
「フォックスも拾っといてくれ。さっき町の入り口にいた」
「!」
「行け」
「……あぁ」
そのままキリトは車に跨る。
「待って!ケン!離れ離れはイヤァァァッッ????」
シノンの声も虚しく、車は無情にもそこから離れて行った。
俺は残りの車と馬を全部破壊し、おそらくまだ死銃がいるであろう方向を見る。
「さぁ、かかってこい!」
そう吐き捨てて、俺は拳を構えた。
しかし奴には光学迷彩がある。恐らく策適にも引っ掛からないからどうしょうもない。
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