episode3 ーOver Destinyー
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会などなかったはず。だが、即座にエドはその意見を否定する。
「っ!?まさか、アームズ・ホールの時か!」
レンカは正解だ、と言わんばかりに僅かに覗く口元に笑みを浮かべる。だが、エドから見ればそれは絶対零度の如き冷笑に思えてしまう。
そして、ブレイク・スルースキルのエフェクトにより、エドのフェニックスガイの効果が打ち消され、神々しい光が消え失せる。
「これで攻撃力はブラック・デーモンが上回った。」
「やらせるか!リバースカードオープン!次元幽閉!」
攻撃を行おうとするブラック・デーモンの眼前にぱっくりと空間の裂け目が現れ、呑み込もうする。
次元幽閉の効果は攻撃モンスターを除外する。聖なるバリア−ミラーフォースや、破壊装甲のように破壊し、墓地へと送るわけでもない分、死者蘇生やリビングデッドの呼び声等の蘇生カードで帰還させる事ができなくなる分、厄介なのだがレンカの真の切り札、悪夢竜 ブラック・デーモンには関係ない。
衝撃波のような咆哮を轟かせ、裂け目を潰す。その光景に度肝を抜かれた観客の中には、泣き出す子も居る。
「ブラック・デーモンが戦闘を行う時、いかなる魔法・罠も発動できない。
よって、バトル続行!焼き尽くせ、ブラック・デーモンッ!」
「そんなっ!?がぁぁぁぁぁ!!」
漆黒の如き黒炎がフェニックスガイ諸共、エドを襲い焼き尽くす。
エド・フェニックス:LP2600→1900
「僕のライフは残った。次のターンで、ケリをつけてやる!」
「安心しろ、お前に次のターンは来ない。
バトルフェイズを終了。そして、この時ブラック・デーモンの第二のエフェクトが発動される。墓地のレッドアイズ通常モンスターをデッキへと戻し、その攻撃力分のダメージを与える。真紅眼の黒竜をデッキへと戻し、その元々の攻撃力、2400のバーンダメージを喰らえ!!」
「なっ!?斎王の予言が……ぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
エド・フェニックス:LP1900→0
エドは漆黒の炎に呑まれながら、叫びをあげる。そして誰もがエドが負けたのだと実感する。
たった一枚のカードからの逆転劇。無敗を誇る者同士の闘いに決着がつき、少しの間が空いた後、勝者であるレンカを讃えるかのように歓声が沸き起こる。
「か、か、か、勝ったのは漆黒の竜使いレンカだぁぁ!!」
当の本人はその実況を背中で受け、足早に会場を後にする。
ーーーーー
ーーー
ー
「くっ……レンカ。これで本当に勝ったと、思うなよ!次は僕の真のHEROで……」
敗者であるエド・フェニックスはローブの裾を翻し、颯爽と立ち去るレンカを憎々しげに睨みつけそう呟く。
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