第3話 我が祈りは旭日と共に 其ノ2
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の肩を叩きながらシミュレータ・ポッドに入った。
ラリー・フォルク。
成績は全教科を通して次席。
特に対人白兵戦では俺を凌駕する。
因みに俺は全教科で主席でラトロワが3位、まりもが5位だ。
飄々として掴み所が無いが、協調性も高い。
が、プライドも高く、事あるごとに俺に競り合いを仕掛けてくる。
それ自体はいい、競い合う事で互いに自分の能力や技術を切磋琢磨出来る。
が、負け続けるというのは良くも悪くも心に負担をかける。
俺が初陣を飾ったグリプス戦役でもそれは顕著だった。
戦役初期のエゥーゴはティターンズの攻勢に押され、緒戦に置いて負け戦が続いていた。
それこそ、アーガマ隊が本格稼働を始め、ガンダムMk-2強奪事件が起こるまで。
俺の所属していたマゼラン級戦艦イツクシマでも、何人ものパイロットや乗組員が負け続けの戦況にストレスや苛立ちを募らせ、シェルショックやPTSDを発症させていた。
それらを踏まえて、ラリーの動向には今一度注視しなければならない。
ラリー自身が負の感情に押し潰されなければいいが…。
シミュレータ・ポッドのハッチを閉め、ノーマルスーツのヘルメットを被り、バイザーを下ろす。
主機に火を入れ、OSを起動。
メインシステムの自己診断プロトコルを立ちあげる。
機体はジムU空間戦闘仕様。
スラスター推力と制御系統を宇宙空間での運用に適したものに換装したタイプで、グリプス戦役でも搭乗していた馴染み深い機体だ。
武装はビームライフルかブルパップマシンガン、ツインビームスピア、ビームサーベル、60mm頭部バルカン。
武装選択でブルパップマシンガンを選び、画面に映し出されたサラミス級の甲板上のプチモビから受け取る。
宇宙空間では大気による威力減退がない為、運用に最も適したビームライフルを選ぶのが基本だが、これも馴れ親しんだブルパップマシンガンを選択した。
グリプス戦役では製造コスト・製造期間の掛かるビームライフルは、俺の居たような末端の部隊には滅多に補充などされなかった。
その為、MSに搭乗していた期間中、ビームライフルを扱う機会は殆ど無かった。
それならば、自分に合った武器を選ぶに越した事はない。
格闘兵装はツインビームスピアとビームサーベルだが、ツインビームスピアは外した。
これも扱った事がないので、俺にとってはデッドウェイトにしかならない。
《αチーム、全滅ッ?? 訓練終了ッ??
続いてbチームの訓練を開始するッ??》
無線から巌谷教導官の声が響いた。
加賀姉さんの甲板の木片で出来た飾りのついた髪飾りを右手首に縛り付け、その上に手袋をはめる。
《状況を確認するッ?? 一度しか言わんからよく聞けッ??
現在我がサラミス級に接近する所属不明MS4機が高速で
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